ヨーロッパには、数千年前の巨石文化がたくさん残っています。
![220px-Paulnabrone[1]](https://blog-imgs-131.fc2.com/s/a/z/sazanami217/20191114125457c4d.jpg)
巨石記念物(megalithic monument)とよばれる遺跡で、そのもっともシンプルな形態は、
メンヒル(menhir)とよばれる一本の立石です。
![2018-04-01[1]](https://blog-imgs-131.fc2.com/s/a/z/sazanami217/20191114125502efe.jpg)
下は、フランス・ブルターニュ地方のコートソバージュのメンヒルです。
ハート形のため人気があるとか。
![IMG_5521[1]](https://blog-imgs-131.fc2.com/s/a/z/sazanami217/201911141300409d7.jpg)
下は不安定岩。
![Menhir[1]](https://blog-imgs-131.fc2.com/s/a/z/sazanami217/20191114130046d2d.jpg)
これは、ポルトガルのメンヒルです。
![sandinis 039[1]](https://blog-imgs-131.fc2.com/s/a/z/sazanami217/20191114130054cd3.jpg)
エヴォラのアレンテージョの首都周辺だけで150を超える巨石があるそうですから、イベリア半島にも相当数の巨石文化があったようです。
驚くべき大きさのメンヒルもありました。
![granm[1]](https://blog-imgs-131.fc2.com/s/a/z/sazanami217/201911141255096d2.jpg)
これは、ヨーロッパで最も背の高い巨石で、ブルターニュのグランドメンヒルブリゼ(Grand broken menhir)です。
16世紀まではこのように立っていたとされ、今は砕けて横たわっているのですが、写真で再構成したものだそうです。
☆
なぜいきなりメンヒル画像を出したのかというと、奈良の明日香村にある
甘樫坐神社(あまかしにますじんじゃ)で、この岩を見たからなんです。



ここは武内宿禰による創建と伝えられる式内大社です。
甘樫丘は古代、
盟神探湯(くがたち)が行われたという地であり、中世の『五郡神社記』にも当社のことが「湯起請の神」と記されています。
その盟神探湯とは、対象となる者に神に潔白などを誓わせ、その後に探湯瓮(くかへ)という釜で沸かした熱湯の中に手を入れさせ、正しい者は火傷せず、罪のある者は大火傷を負うという審判方法です。
なんちゅーことさせとんねん。そんなん主催者か裁判官かがまずやって見せて、「ほら私は善良だから火傷してません」と見本見せたらんかい!・・・・などとお上品な私は思うのですが、いずれにしろ古い伝統文化のある古社であることはまちがいありません。
この立石の裏側です。

何とも奇妙な模様でした。
亀岡の出雲大神宮や吉備中山山中の古い磐座群と共通する「神の依り着く奇しき岩」なのでしょうね。
ひょっとすると、神社ができるはるか以前から、一種の巨石文化としてここに立てられていたのかもしれません。
下は、同じ飛鳥周辺の「岡の立石」です。

ひょっとすると、これらは日本のメンヒルなのでしょうか?
☆
実は日本国内にも、自然物とも人工物とも判断できない、不思議な立石はたくさんあります。
![DSCF0463_convert_20170827203655[1]](https://blog-imgs-131.fc2.com/s/a/z/sazanami217/201911141255312b7.jpg)
![DSCF1516_convert_20180511203831[1]](https://blog-imgs-131.fc2.com/s/a/z/sazanami217/20191114125522e08.jpg)




![P5200220_201807041538118b2[1]](https://blog-imgs-131.fc2.com/s/a/z/sazanami217/20191114130106c36.jpg)


規模は小さいのですが、徳島県の忌部にかかわる立石も不思議です。


さて、これらの中には、ヨーロッパと同じ数千年前のメンヒルが含まれているのでしょうか???
(海外画像は、ウィキペディア・Science Café Leiden・usuarios.multimania.esより)いろいろ大変ですが、三つクリックしていただくと大変励みになります。よろしくお願いいたします(^_^)/~
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