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空海という畏怖・岩窟と虚空蔵菩薩と空海コード

(シリーズ最終です)

19歳の弘法大師は、室戸岬の「御厨人窟」で「虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)」の厳しい行に入りました。
そして虚空蔵菩薩の化身である光り輝く“明星(金星)”を口から体内に迎えるという不思議な現象で、この修行を完遂したとされます。

ならば、空海が諸国を回って修行や信仰の場を探す時、まず雨風や獣の害を防げるとともに、古来から再生儀礼の意味を持つ洞窟を探したであろうことは容易に想像できます。
宮島も野呂山の弘法寺も、ほどよい洞窟がいくつかあり、しかもそれ以前から原始神道の聖地として崇められていたらしい場所です。虚空蔵求聞持法などの修行の場としては最適であったのでしょう。

昨日も書いたように、消えずの霊火は大同元年(806年)、空海が宮島で修行をした時に焚かれた護摩の火が1200年以上燃え続ける霊火ですが、その不消霊火堂(きえずのれいかどう)の背後は巨大な霊石。


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しかしそれぞれの現場へ行けば、「最適であった」などという簡単な言葉では表せない、異様な迫力と謎に誰もが直面することでしょう。


例えば岐阜県大垣市赤坂にある、金生山明星輪寺


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明星輪寺のご本尊である「虚空蔵(こくぞう)さん」が祀られている洞窟の巨岩は、画像を時計回りに90度回すと、巨大な虚空のように広大で無限の知恵と福を具えた虚空蔵菩薩の顔が現れます。


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さらに兵庫県宍粟市の西林寺では、巨大なUFOを連想させる巨石に抱かれた虚空蔵堂。


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いったい、かくも異様な巨岩におわす虚空蔵菩薩とは何者か?

  
  ☆


そもそも弘法大師空海そのものが、実は巨大な謎に包まれています。
おそらく私たちが普通に知っている空海というのは、極めて表面的なものにすぎないようです。

例えば、「空海・北緯34度13分の謎

驚くべきことに、
空海の御生誕所とされる「善通寺」と
空海が修行した中国長安の「青龍寺」と
空海が入定した「高野山」の緯度が
どれも北緯34度13分の東西線上に位置しているのです。


(参考)
弘法大師 空海の計り知れない謎・「日本のダビンチコード」「空海曼荼羅の道」

岩窟信仰に適した不思議な組石があちこちに存在する宮島の弥山は、「日本のダビンチコード」や「空海曼荼羅の道」などとよばれる、このラインの少し北にあります。(このブログでは、「空海コード」と呼ぶことにします。)


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「空海コード」のライン上に位置する海上や浜辺から見上げれば、そそり立つ山の頂上付近に巨石や洞窟があるというパターンは、宮島の弥山だけでなく、野呂山も同じです。

さらに香川県三豊市三野町にある「弥谷寺」も、ライン上から北を見上げるとそびえる山の中です。
ここは幼い頃の空海が勉学に励んだ霊地ですが、撮影禁止の獅子窟以外にも岩窟や巨岩があります。


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空海はなぜ、「空海コード」という東西ラインから見上げる、古来からの霊峰の巨石や岩窟を選んだのか?
あるいは単なる偶然にすぎないのか?


これらの不思議な謎を読み解く力は、空海研究者ではない私にはありません。
ただ、原始神道の巨石信仰や洞窟信仰を探る者から見ると、あまりに不可解な空海の謎、そして虚空蔵菩薩の謎にぶつかってしまうことを写真で明らかにして、ささやかな問題提起とさせていただきます。



このシリーズ最後に思うこと。


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この、何とも奇妙な大重岩も、弘法寺に近い野呂山上にある以上、空海の聖地の一環としてかつては位置づけられていたのではないでしょうか。
とりわけ、予測不能の虚空蔵菩薩にかかわる霊地だったのではと、勝手な推測をする次第です。

・・・しかしまあ、我ながら乱暴な推理なので、実際には空海様本人に聞くしかないですね。
どなたかが聞いてくださるとすっきりするのですが・・・・

え? 空海は1200年前に死んでいるだろうって?

いえいえ、そんなことを言うとバチが当たりますよ(^_-)
現在も毎日、高野山奥の院の御廟に食事が届けられています。しかも毎日朝6時と朝10時半の2回。
数名の僧によって届けられるのですが、先導するのは維那(いな)と呼ばれる僧侶で、空海の世話役を代々務めています。

メニューにはシチューやパスタもあるらしく、
「イタリアンもまあまあだな」
なんて感想を言われた時に、すかさず質問すればいいかもですね(^^♪



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コメント

虚空蔵菩薩

sazanamiさん、こんばんは。^^

「空海・北緯34度13分の謎」
これは本当に偶然でしょうか。
ふたつの偶然でもすごいことなのに、3つ以上重なるとしたら、もう奇跡を通り越して空海と宇宙の意識を感じてしまいますね。

実は私も空海と虚空蔵菩薩の関係には以前からただならぬ興味というか謎解きをしたい衝動にかられていました。
実はお伊勢まいりの直前立ち寄った浜名湖の舘山寺も、ゆえあってのことなのです。
ここは真言宗でなく曹洞宗のお寺なのですが、本尊として虚空蔵菩薩がまつられています。もちろん空海の霊場のひとつで、裏山の小さな山(古墳だったそうです)の洞窟で、おこもりの際、虚空蔵修法を降ろされ、舘山寺に温泉を湧かせて去られたという伝承が残っています。
穴大師さんと呼ばれるこの洞窟の霊場は眼病にも霊験あらたかで、私は毎年知り合いの眼の病の事を祈りにくるのです。
本堂のご本尊の虚空蔵菩薩は寅年の私の守護仏でもあり、ものすごくご縁を感じている(恐れ多いことですネ。笑)仏さまですが、いまだに謎が多く、とりわけ弘法大師空海との関係を今生いのちある限り知りたいと切望してきました。

sazanamiさんは巨石ハンターでもいらっしゃり、私の追い求める謎への部分と被る部分も本当に多くあり、新しい発見や感動をいただいています。感謝です。

あらためまして今年もどうぞよろしくお願いいたします。

Re: 虚空蔵菩薩

MIUMIU 様

いつもいろいろありがとうございます。
「虚空蔵」という名がつく山とか、まだ探索したい謎めいたところがいくつかあるので、もし何かわかりましたらすぐに記事にしたいと思います。
それにしても、虚空蔵菩薩とご縁があるなら、いろいろとお知りになりたいと思われるのは当然ですね。私はもともと巨石オタクで仏様のことはあまりわからないのですが、虚空蔵菩薩の不思議な謎に一歩でも踏み込んだ以上、真剣に勉強したいと思います。またいろいろ情報ありましたら、ご教示いただければ幸いです。
(舘山寺もお参りに行ってみたいです。)

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sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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