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岩戸神社の洞窟・朽ち果てた祠と龍の悲しみ

この光景・・・・・


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洞窟の中の、朽ち果てたような祠。

なんとも奇妙な風景です。

いったいここは何のお社だったのでしょう。

洞窟の入り口に戻って、小さな社名表示を確かめると、こんな名前が・・・・


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廃跡 岩戸神社

つまりここは、昔は「岩戸神社」だったが、今はそれが廃止された、ということです。

だから祠も朽ち果てるに任せ、修理もしていないのです。


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しかし、よく見るとお供え物は比較的新しいようです。

いったいここには、どんな事情があったのでしょうか?


  ☆


この場所は、兵庫県洲本市安乎町平安浦。

淡路島の東岸を走る国道28号線の、淡路市と洲本市の市境付近に、「岩戸橋」という橋があります。
「岩戸橋」というからには、「岩戸」という名称がつく神社があるかもと、軽い気持ちで車窓から注視していました。

すると一瞬、灌木の茂みの切れ目に、洞窟と鳥居が見えたのです。


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それであわてて道路わきに車を停め、洞窟に入ってみたというわけでした。
(上の写真、鳥居の上は顔に見えなくもないですね。)

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暗い洞窟なのに祠が明るいのは、洞窟奥の左上に、巨大な窓のように岩が割れ、空が見えているからです。


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帰宅してからいろいろ調べてみましたが、わずかにあった情報をまとめると、次のようになります。


岩戸神社(いわんどじんじゃ)

蔵王権現祠跡と少彦名祠跡がある。
この祭神は現在、安乎(あいが)八幡神社に合祀されている。

この岩戸神社は以前、龍が神様を守っていた。その龍が留守をしている間に地元の人達が神様を安乎八幡神社へ移動した。そうとは知らずに戻ってきた龍は、いつか神様が戻ってくるはずと信じて、今も神様のいなくなった祠で待っている。
しかしそれを知った地元の人達は、神輿祭りの時には、ここへ立ち寄って神様と合わせてあげている。


何だか龍がかわいそうなストーリーですね。

ひょっとすると、明治39年から始まった神社合祀政策がここでも勧められ、安乎八幡神社に合祀されることとなったのでしょうか。

安乎八幡神社の祭礼はYouTubeの動画で見ることができますが、きらびやかで立派なだんじりの宮入りなど、なるほど地域信仰の中心と言える立派なお社です。
岩戸神社は、人によっては不気味さを感じるような、洞窟内の土俗的な神社ですから、合祀政策の廃止対象となったとして、不思議はありません。

しかし一方、明治時代の廃止なら、今頃はもっと祠が朽ちている気もします。阪神淡路大震災で洞窟が被害を受け、安全のために合祀を行った可能性だってあります。

あれこれ考えていても分からないので、当の安乎八幡神社様に問い合わせたところ、

「いや、明治時代ではなく、戦後、岩戸神社を守る人が減ったためですよ。」というお答えが返ってきました。

やはり直接お聞きするのが早いですね。

ちょうどお忙しい時で、それだけしか聞けませんでしたが、過疎化で岩戸神社の維持運営が難しくなったため、荒れるに任せる状況は神様に失礼だという判断なのでしょう。しかし、龍はなぜ残されたのか。


さて、窓のような隙間の写真、これに似ていませんか?

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上は日向の鵜戸神社ですが、このパターンなのかもしれません。

岩戸神社の光の形が、見る場所によってはもっと細くなり、龍の姿に見えるのでしょうか。
もしそうなら、ここから龍が離れられないと人々が考えた理由が納得できます。
(ただし、単に先の露岩が龍の顔に見えるという理由かも。)

またいつか、この辺りを通ることがあったら安乎八幡神社へ参詣し、聞けるタイミングがあればもう少し詳しく聞いてみたいと思います。


さて、下は入り口の方向を振り向いた写真です。


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堤防の上に、青い海が見えます。

堤防ができる前は、洞窟ぎりぎりまで波が打ち寄せていたと思います。これは、鵜戸神社と同じパターンです。

ある方のブログには、この光の形は、淡路島の形にくりぬいてあるのではないかと。
確かに少し似ています。しかしそれが事実なら、この広大な島の形をどうやって把握したのか?


  ☆


安乎八幡神社については、2018年02月28日の神戸新聞に次のような記事が掲載されたそうです。


fed565dd0970bf4e256a6e39dba4e231[1]

これがその写真。

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   ≪ダブルさんの「気まぐれ日記」≫より

結局、岩戸神社も安乎八幡神社も、淡路島らしく原始神道・自然神道の色濃いところでした。


ところで、岩戸神社の入り口で美しい蝶が一匹(頭)、私たちに絡みつくように長い間飛んでいました。
雑草にとまってくれれば、きちんと撮ろうと思っていたけれど、ずっと慌ただしく飛んでいて、静止しません。
なんだか不思議なひと時でした。

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Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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