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屋久島の小島神社・神社信仰の本質を考えさせてくれる質素でも素敵なお社!

屋久島といえば、ワイルドな大自然が有名です。島内には小さな神社が各所にありますが、そこに注目する観光客はほとんどいないようですね。

今日は、観光客の行かない、小さいけれど素敵な神社の紹介です。

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屋久島町小島字小島395に鎮座する、小島神社。


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社殿は質素ですが、屋久島のお社に多いコンクリート造りではありません。正直、木の社殿を見るとホッとします。
旧社格で無格社、摂末社もゼロ。
しかし、このお社の良さはいくつもあります。

まずこの木です。南国の雰囲気がよく出ています。


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よく見ると、根元に祭祀石造物があります。この木はご神木のような存在なのでしょうね。


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恥ずかしながら、木の名前はわかりません。でも、まるで生きているような存在感。


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さて次に、この由緒書をご覧ください。


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「鎮座地を神山と通称し」とあります。

実際の鎮座地は海沿いの道路に面していて、山ではありません。ところが正面からお社を見ると「神体山と磐座」の典型的な姿と思われる山が、背後にそびえていました。


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屋久島に根強く残る「岳参り」の信仰から見ても、「神山」というのは、背後の神体山との関係で称されているに違いないと思います。


ところで、祭神は大山祇命と菅原道眞公です。
にもかかわらず、

御祭神二柱の他に「配し祀る神々ありと覚えれど不詳なり。」

と書かれています。
忘れ去られた神々がおられるということですね。いったいどんな事情があったのでしょう。
恐らく内地の神とは違う、独自の神様だったのではないでしょうか。大変興味深い記述です。

ひょっとすると、本当は伝えられているけれど、表には出せない事情があったりして・・・・


さて、このお社と小島地域の主な行事です。


1月 鬼火焚き・門まわり・小島神社大祭
旧1月、5月、9月 水神祭
8月 盆踊り
旧8月 岳参り
開花に合わせて ひまわり祭り
耕作記念式典&区民大運動会
稲供養(記念碑の前でオニギリを配布)
11月 シドッチ上陸記念祭(5年に1度)


特に1月25日の大祭では、五穀豊穣を祈願する大祭が盛大に行われるそうです。

しかし驚いたのは、こんな行事があることでした。

小島神社では、「夜ごもり」という伝統行事があります。

神無月の前後、神様が出雲大社へ出発されるのをお見送りするのです。
そして「留守の間は、自分たちが村を守る」という意味を込め、拝殿内で深夜まで過ごすそうです。
さらに11月は「迎え」といい、出雲から戻られた神様をお出迎えするのだとか。

なんだか心がほっこりします。
本土の都会でははるか昔に失われた、あるいはもとなかった信仰が、ここにはあるのです。
神様も「いい氏子じゃのう。この地域はわしがしっかり守るぞ!」
なんて思っておられそうですね(^_^)/~

初もうでや受験の時などに、いくらかの代金を払い、自分個人のお願いだけを聞いてもらうべく参詣するという、現代日本の神社信仰システム。
そのことについていろいろ考えてしまう、屋久島のステキな神社でした。


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sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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