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御崎神社・この生々しい重量感は何?

これはすごいな、磐座研究者なら唖然とするような量感、質感のご神体だな・・・・
などと驚いて、帰ってからネット検索するのですが、実質何も情報は得られない。
たまに神社名が出てきても、なぜかご神体のことに触れている人がない。

こんな神社が時々あります。

そのひとつがここ、岡山県倉敷市生坂の「御崎神社 (おんざきじんじゃ)」です。


静かな田園地帯の端、山の森との境に、鳥居があります。


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樹木の屋根の下をそのまま進むと、素朴な社殿。


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そしてその後ろには、こんな不思議な磐座がありました。


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右側から見ると・・・・


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周囲にも、祀られているものがあります。


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さて、本殿の真裏にあるのですから、本来はこの巨大な磐座がご神体だったはずです。まさに原始信仰のお社ですね。

それにしても、この不思議な巨岩に依り付く神霊とは、いったいどんな神様だと信じられていたのでしょうか。


アメリカ映画に、巨大なミミズが人を襲うというストーリーのパニック映画があります。
足音の振動を感知し、地中を猛スピードで移動するという、どちらかというとB級映画なのですが、もうその巨大ミミズさんが恐ろしいのなんのって・・・・

どうも最大級に失礼な例?を挙げてしまいましたが、あのミミズさんが大地を豊かにする神様なら、こんなふうに祀られるのかな、なんて想像してしまいました。

(注・ミミズは祀られてもいい生き物だと思っています。ミミズの糞には窒素、リン、カリなど植物の生育に必要な物質が豊富に含まれているため、 植物を育てる際のよい肥料となり、西洋では黄金の土といわれています。イギリス人は、ニュージーランドヘ移住するに際して、ミミズを現地に持ち込み、草地を育て酪農王国を築いたのだとか。もちろん別の見解もあります。)

まあ、そんな適当な想像ではなく、本当はどんな神様なのかといろいろ検索したのですが、わかったことは次の通りです。


本神社は山手村御崎宮を勧請したものだが、年代は不詳。口碑では弘治乙卯元年(1555年)、尾崎肥後守が勧請したという。慶長17年(1612年)社殿を改築。元和10年(1624年)9月当村の尾崎勝三郎が社殿を建立し、生坂村の内青水地内一円を産土の地として神饌を祈り奉った。文化6年(1809年)8月8日氏子中より社殿一宇建替えたのが現在の御社殿である

御祭神  吉備津彦命



というわけで、この磐座については何もわかりません。

積んだような珍しい岩組みだったから、奇異に思った昔の人が祀ったのだろう・・・・
これだけで済むとは思いません。

ミミズというのは失礼だとしても、例えば龍や蛇などの頭部を表しているとか、何か意味があったはずです。

さらに、上下の岩は、風化や節理でできたにしてはあまりに形状が異なります。
もしこの磐座が人工的に積まれたものなら、明確な信仰的意図があったに違いないでしょうね。

この磐座の意味や由来がわからなければ、このお社の根源的な意味も分からないと思うのですが、考えすぎでしょうか。



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sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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