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郡山市根木屋の巨石・アイヌの神ウパシクマ?とウワリカムイ

福島県郡山市を走っていると、道路脇にこんな岩がありました。

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岩に対する信仰と、石仏に対する信仰のジョイントですね(^'^)

同じ郡山市の西田町根木屋には、こんな岩が。


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道路の拡張に伴って、街道沿いの複数の石碑や石仏がここにまとめて置かれているという印象ですが、こんな説明板も。


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アイヌ語地名は各地に残っているといいますが、ここまでしっかり書かれたものは初めて目にしました

優婆夷(うば様)
アイヌ語の産婆(ウパシクマ)お産の神(ウワリカムイ)に当たる民間信仰。したがって全国に文献をさぐっても見当たらない。この石像は県内の一部にしか見られないもののようである。


たしかに、「根木屋 ウパシクマ」とかで検索しても、何も出てきません。
地元では、説明板以上の情報はないのでしょうか。あまり興味を持つ人がいないのは確かのようです。

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そこで次は、アイヌ語で調べてみました。
すると・・・・

「ウパシクマ」とは産婆のことかと解釈していたら、
「祖先からの言い伝え」という意味のアイヌ語であることが判明。


「ウワリカムイ」とは「お産の神様」
ということもわかり、少しすっきりしました。


さらに調べるうちに、こんな本に遭遇。

「アイヌお産ばあちゃんのウパシクマ 伝承の知恵の記録」
青木愛子 述 長井博 記録 樹心社


本の紹介文を読むと、
この青木愛子さん(1914年3月10日~1995年10月24日)は、古代から継承されてきた産婆術だけに留まらず、診察・治療のための特殊な手、そしてウエインカラ(何でも見える千里眼)を通してシャーマン的な役割を担ってきた方である。

と書いてありました。

アイヌ文化では、産婆というのは単なる医療技術職ではなく、宗教的な存在のようです。


しかし、このアイヌ文化が古くからの伝統かと思っていたら
「助産院ウテキアニのページ」
様のブログにこんなことが。

愛子さんの産婆術に関しては本書に詳しく書かれているが、驚くべきことは5代目の愛子さんに継承されたこの秘伝は1756年(宝暦6年)フィリピンのパギオシティー、イゴロット族の聖地アシュラムから始まっていることである。この初代の産婆さん の名前は天静一(テンシンイチ)と言うが、その出身地など不明である。そしてこの男性がアイヌに来て結婚し、産婆や子育ての技術、薬草等の治療術を生かしながら、夫婦で北海道各地のアイヌコタン(村)を巡回したという。

つまり、青木愛子さんの医療技術は、江戸時代にフィリピンから伝わったというのです。アイヌ文化とは、閉ざされた文化だと勝手に思い込んでいたら、意外にインターナショナルなんですね。
アイヌ文化も地域差があると言いますから、「日本文化」であれ「神道文化」であれ、固定的、画一的な発想では歴史を解明することはできないんだなと妙に納得した次第です。


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コメント

アイヌ文化とDNA

>アイヌ文化も地域差があると言いますから、「日本文化」であれ「神道文化」であれ、固定的、画一的な発想では歴史を解明することはできないんだなと妙に納得した次第です。

〇アイヌ文化、なるほどです。
 アイヌのDNAは東北では50%以上と思われます。表向きには見えませんが、今回の記事のように、その存在が突然現れるときがあるのかなと思いました。
 草々

Re: アイヌ文化とDNA

> 〇アイヌ文化、なるほどです。
>  アイヌのDNAは東北では50%以上と思われます。表向きには見えませんが、今回の記事のように、その存在が突然現れるときがあるのかなと思いました。


東北地方も、アイヌや蝦夷など、独自の文化や宗教の影響が平成の今でも色濃く残っているような実感があります。沖縄には何度も行きましたが、青森や北海道は若いころに一度行ったきりで、アイヌに関しては全くの勉強不足です。それにしても、DNA50パーセントというのはすごいですね。またちょっと勉強します。

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Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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