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行ってはいけない怪奇な立石・飛鳥 岡寺

奈良県明日香村の石舞台古墳は、蘇我馬子の墓ともいわれる巨大な横穴式石室が露出し、なかなかの迫力ですね。

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この古墳の北側、直線距離で600m程に、西国三十三所観音霊場の第七番札所『岡寺』があります。


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この『岡寺』というのは地名による名であり、正式にはこんな名前です。

山号は 東光山(とうこうさん)
院号は 真珠院(しんじゅいん)
寺名は 龍蓋寺(りゅうがいじ)

西国霊場草創1300年来、第七番の観音様として信仰を集めており、また日本最初厄除け霊場としても知られています

その境内の様子です。

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ところで『龍蓋寺』という正式名の由来は、龍に関するものでした。

昔、飛鳥の地を荒らし農民を苦しめていた悪い龍を、義淵僧正がその法力をもって池の中に封じ込め、大きな石で『蓋』をしたことからその名が付いたと伝わっています。「龍に蓋をする」から『龍蓋寺』というわけです。その後悪龍は改心し善龍となって今でも池に眠ると伝わっています。


その池と石の蓋です。

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蓋であるこの要石を触ると雨が降るという言い伝えも残り、かつてはこの前で請雨(雨乞い)の法要も行われたと伝わっています。さらに悪龍の『厄難』を取り除き飛鳥を守った伝説は、『やくよけ信仰』の始まりの一つであるとも言われています。


  ☆

というわけで、やっと本題に入ります。


本堂からほぼ真北の山中に、「岡立石」という岩があるそうです。ネットには、全く違う姿の複数の写真がいずれも「岡立石」とあり、何が本物か確かめることにしました。しかし、今では立ち入り禁止になっているため、あきらめて帰ったという情報もあります。


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上の山門の背後の山肌に、立石に向かう道が通っています。一度境内を出て、登り口と思しき場所に行ってみると・・・・・

なんと、こんな立て札が。

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行ってはいけない立石?

山へ入るフェンスの扉は閉まり、チェーンがかかっています。しかし南京錠とかはありません。遠慮深くない私たちは、きょろきょろと周囲を見渡して、素早く中に入りました。

実は、「道が危険なためご遠慮くださいとなっているので、自己責任で登山」という話も聞いていたのです。実際、登り始めるとすぐに、崖沿いの細い山道が土砂崩れでさらに細くなっている箇所がありました。たしかにこんなところで滑落されて、その上お寺の管理責任などと文句を言われたら迷惑な話でしょうね。
しかし凍った屋久島の登山道や、王位石への道なき道を歩いた私たちには、何でもない登山道です。慎重に進んで、危険個所をクリア。春先ということもあり、雑草も控えめで何とか道は続いていました。

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すると、10分も経たないうちに、こんな柱が。

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こんな表示があるところを見ると、昔は誰でもが通れる登山道だったのですね。

その左側、尾根が分岐するところに、立石がありました。

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なんとも奇妙な姿です。

見る角度により、さまざまに姿を変えることが分かりました。

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周囲に岩はまったくありません。風化した奇岩怪石が群がる岩山ならともかく、単独で立つこの岩が人工的に建てられたことは間違いないでしょうね。基部はいくつかの岩で補強しているようにも見えます。

土地の境界線を示す岩とする考えもあるでしょうが、地震や大雨で倒れやすい不安定な岩を、わざわざ境界線の目印としたとは考えにくいと思います。


不安定でも立ち続ける岩が磐座・岩神とされることもしばしばあります。そんな姿故に人々は神威を感じたのでしょう。

おそらくこの岩は、お寺が建つ前の古い信仰、おそらく龍の伝説にかかわる石神ではなかったのか。
なんとなくそんな気がしました。



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Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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