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法道仙人と古代インド文字・耶馬溪 古羅漢の絶景

耶馬溪といえば、大分県の有名な観光地です。そのエリアの中にある羅漢寺は、険しい岩山にある寺です。

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その羅漢寺の手前にある古羅漢については、以前にもその絶景を紹介しましたが、今日は一枚の説明札を見ていただきたいと思います。

まずこの古羅漢の景は、巨大な妖怪の顔にも思える山容で、何とも不思議な岩山です。
頂上近くにある、ぽっかりと開いた大きな穴と古びた堂宇を見た瞬間、どうしてもあそこまで登ってみたいという誘惑を押さえることはできませんでした。

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近寄ってみると、山麓には駐車場も完備。車を置いて山道を登ると、息が切れてくるころにこんな景色に出会います。

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堂宇の建物は、まさに「自己責任」のレベルです。板を踏み抜いたら、命の保証はないかも(@_@;)

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そこに石仏が。

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上の説明板には、

五輪塔の底には穴が開けられており、古代インド文字を墨書した紙片と人歯が納入されていました。

と書かれています。

古代インド??

ここにはそれ以上何も書かれていません。ネットでもそれについての情報は見つけられませんでした。

しかし常識的に考えて、普通の日本人のために、古代インド文字を使う、捧げる、などということは考えられません。私は、インド人に対する手向けと考えるのが筋だと思います。
1362年という時代ははっきりしていますから、法道仙人または彼とともに渡ってきたインド僧の遺骨(歯)がこの時代まで保存されており、それを新たに石仏に納めたか、それとも14世紀にも羅漢寺に別のインド僧がいて、その遺骨を納めたか。いずれにしろインド人がいたと考えるのが自然です。


それにしても、法道仙人とは何者なのか?

ウィキペディア

法道(ほうどう)は、インドの仙人。鉄の宝鉢を持っていたことから、空鉢(くはつ-)、空鉢仙人(からはちせんにん)とも呼ばれる。

6-7世紀頃、中国・朝鮮半島を経由して、日本へと渡ってきたとされる。播磨国一帯の山岳などに開山・開基として名を遺す、数多くの勅願寺を含む所縁の寺がみられる。

また、日本に渡るときに牛頭天王と共に渡ったとされその牛頭天王は姫路市にある広峰神社に祭られ、その後現在は八坂神社中の座に祭られたとされている。 法道仙人が六甲山雲ヶ岩(紫雲賀岩)で修業中、紫雲に乗って出現した毘沙門天を感得する。雲ヶ岩、六甲比命大善神、心経岩を奥ノ院とする吉祥院多聞寺(神戸市北区唐櫃)を創建する。 関東でも鉢山町や神泉町など地名が法道由来とされる。


つまり、兵庫県で活躍したインド人の仙人とされているのです。
さらに兵庫県内には、法道仙人を開山・開基と伝える寺院は110か所以上あるそうです。しかも人間離れした超能力が伝説として語り継がれています。

播磨地方では、歴史上の存在というより、昔話に登場するローカルヒーローとして語り継がれている雰囲気があります。あるいは、複数の修行僧の功績が、神格化された法道仙人という存在に収束し、伝説が膨らんでいったとも。

しかし、弘法大師の例を考えてみましょう。
弘法大師が日本各地で不思議な力を発揮したというのは伝説にすぎないとしても、日本の宗教に大きな影響を与えた実在の人物であることは間違いありません。
「そんな奇跡が起こせるのは弘法大師さまに違いない」「空海ならさもありなん」というカリスマ性故の伝説形成です。

おそらく法道仙人も、インドと関係の深い、かなりの権威やカリスマ性を持つ実在の人物なのでしょう。その活動範囲が現実には播磨中心だとすると、耶馬溪に来たのは別のインド僧だったかもしれません。あるいは実際に、インドへ帰国する前には、耶馬渓の地形に魅かれてここへ来た可能性もないとは言えません。

いずれにしろ、耶馬溪とインド、思わぬところに国際的なつながりがありました。
やはりこの国は、古代から同じ日本人同士で美しい倫理と伝統文化を守り続けてきたというナショナリズムより、国際的な多文化共生の中で新たな日本文化を日々創出してきた国だと考える方が、理にかなっていると思います。


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Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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