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重ね岩の奇観・郡上八幡の戸隠神社

岐阜県郡上市和良町の戸隠神社。
ここには、重ね岩という、極めて特殊な岩組みがあります。以前に「ゆるぎ岩特集」で、この岩の写真を二枚紹介しましたが、今回はくわしく記事にします。


さて、和良町の戸隠神社は、郡上八幡駅や郡上八幡インターのある市街中心地の真東10kmほどの山間部にあります。山間部と言っても、和良川と鹿倉川の合流地点で、道の駅和良もある、少し開けたところです。合流地点の北側には、きれいな三角形の山がそびえ、その麓に戸隠神社が鎮座。

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祭神は「手力雄命」で、天の岩戸を引き開けた時に飛散した岩のかけらが、重ね岩だそうです。

社殿の右側に、めざす重ね岩がありました。

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近寄って観察します。

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説明書きには、「片手でも動かすことができる奇岩」とあります。いわゆる「揺るぎ岩」の仲間ですね。

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現在は台石に上がることが禁止されています。今でも実際に揺らぐのかどうかはわかりません。しかし土台石との接合部分は狭く、やじろべえ的なバランスを取って置かれているようにも見えます。サイドから見ると、横長の菱形に近く、形も整えられているようです。

単なる想像にすぎませんが、元々これに近い形で二段になっていた岩組みを削り、バランスよく形を整えて、押せば揺らぐようにしたのではないでしょうか。

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もしそうだとすると、なぜそんな面倒なことをわざわざする必要があったのか。


神道には、「魂振り」の儀式が示すように、魂を外から揺さぶって魂に活力を与えることができるという思想があります。祭りの神輿を激しく揺らすのもそうでしょう。
物部神道にも、「一二三四五六七八九十、ふるへゆらゆらとふるへ」と言えば死んだ人も生き返るとあり、「ふる」というのは実際に「振る」ことだと考えられています。十種神宝を降り、あるいは揺らしながら、布留の言葉を唱える。これによって、文字通り魂が「振り起こされる」、「揺り起こされる」と考えられたのです。

このような思想が古い神道にあった以上、岩を揺らすことは岩の神の神威を増すことであり、あるいは大地の生命力を高めることでもあったのでしょう。


さて、ゆるぎ岩の周囲にも、斜面にたくさんの巨石が鎮座しています。
例えばこれ。

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このあたり一帯は、背後の神体山の辺津磐座として、初めにまず山頂に降臨した神様を、麓へ丁重に迎え下ろす場所だったのでしょう。そして後世、隣接して社殿が建立されたものと思われます。

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なかなかきれいな三角形です。おそらくこの山の中腹や頂上にも、まだまだ巨石があるのでしょうね。


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Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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