記事一覧

関之尾の滝・世界有数の甌穴と身投げ伝説

宮崎県都城市関之尾町に、関之尾の滝があります。

大淀川を本流とする庄内川上流に位置し、幅40m、高さ18mにも及ぶ大滝です。「日本の滝100選」にも選ばれている名勝地で、「高さが18m程度なら低いな」などと考えていた人は、みな一様にこの迫力に驚くと言います。

IMG_8737_convert_20180111164549.jpg

IMG_8723_convert_20180111164342.jpg

DSCF3218_convert_20180111163710.jpg

DSCN8939_convert_20180111163947.jpg

DSCN8944_convert_20180111164041.jpg



滝上流には世界有数の甌穴(小石や水流で川床の岩盤が削られたもの)があり、国の天然記念物に指定されています。悠久の年月が作り上げた水と岩の芸術品なのです。その形成は現在も進行中で、世界でも稀有の甌穴群とされています。

DSCN8930_convert_20180111163815.jpg

IMG_8719_convert_20180111164257.jpg

IMG_8733_convert_20180111164441.jpg

IMG_8747_convert_20180111164811.jpg

IMG_8750_convert_20180111164724.jpg

IMG_8762_convert_20180111164953.jpg

IMG_8759_convert_20180111164859.jpg



駐車場から滝へ行く途中に、埴輪のような格好の神社がありました。

IMG_8642_convert_20180111164119.jpg


はるかな昔、この他の人々は滝の上に、九州で最も古い水神である「出水様」を祀りました。さらに都城第18代領主の島津久理から命じられ、取水工事を成功させた家老の「川上久隆」を水神として祀るようになり、近年は「島津久理」に加え、水利工事に功のあった「坂元源兵衛」、「前田正名」をも合わせ祀るようになりました。この赤い社殿自体は昭和37年の建立で、毎年九月には出水神祭も行われるとか。

いずれにしろ、信仰の起源は古代の水神です。
この近くには、巨石信仰の母智丘神社が鎮座し、付近には石器や土器などが出土しています。巨石を祀っていたであろう古代の人々が、この壮大な滝と目を見張る甌穴群に神威を感じなかったはずはないと思います。


またここには、こんな悲しい伝説があります。

IMG_8645_convert_20180111164211.jpg


関之尾公園に伝わる物語
今から六百年前、時の都城主北郷資忠公が家臣を引き連れてここで月見の宴を行いました。この宴に庄内一の美女、十八才の通称お雪がよばれ、殿様にお酌をしますが、緊張のあまり酒をこぼしてしまいました。それを苦にしたお雪は宴の終わった後、滝つぼに身を投げました。
お雪の恋人経幸は日夜悲嘆にくれ、滝の上からお雪の名を呼び続けて泣き悲しみ、槍の穂先で岩に思いをこめた一首の歌を刻み残して行方知らずになったといいます。

  書きおくも かたみとなれや 筆のあと また会うときの しるしなるらん

そして毎年名月の夜になると、朱塗りの盃が滝つぼに浮かんでくるのでした。


こんな伝説があると、お約束の都市伝説が出てきます。
観光的には
「二人を偲んで恋人同志で男滝、女滝に酒を流すと必ず結ばれるという。」
とされ
オカルト好きには
「身投げした霊が浮かび上がる心霊スポット」として流布されているのです。


この伝説が単純な歴史的事実を記しているだけなのか、それとも、人間を神への生け贄とする、人身御供の古い記憶がこの滝にあって、後の世のエピソードが混淆してこの伝説が形成されたのか、それはわかりません。


家計と休日予定をやり繰りして全国を回っております。よろしければクリックしていただくと励みになります。
にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ
にほんブログ村


神社・仏閣ランキング

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

フリーエリア