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荒々しくも美しい「立神」の謎・もはや失われた古代信仰か?

港の近くにある、とがった岩や三角形の岩山を「立神」として信仰する民俗は、日本各地に見られます。
その見事な例が、鹿児島県南さつま市、野間半島の付け根にある「野間池の立神」です。

漁港の少し沖に、その巨大な姿を浮かべています。

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田村勇氏は、『海の民俗』(雄山閣)の中で、
「立神は神の降臨する聖なる岩島であり、神そのものであった。」
と書かれています。


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人物と対比すると、その巨大さがわかると思います。

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はるか遠くから見ても、りりしく聳え立つこの「立神」はよくわかります。

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このような「立神」は、とりわけ鹿児島県の海岸や島嶼地域に多く、地図上の地名だけで数えれば、県内に40箇所以上もあるようです。

ところが、古くからの信仰があったはずなのに、なぜか神社などの信仰施設はほとんど残っていません。海人系の人々が、海から崇拝していたため、遺物としては残らなかったのでしょうか。
それとも、信仰を放棄せざるを得ない、何か他の特別な事情があったのでしょうか。


この「野間池の立神」には、「伊勢神社」という祠が高台に位置しています。

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鳥居の向きは立神に向かっているのですが、台風や高波の犠牲者に対する慰霊のために、比較的新しくできたもののようです。 
やはり、立神に対する神社はありません。 


下は、屋久島の「立神」です。

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この「立神」も、畏怖感漂う見事な姿で、しかも巨大です。

やはりここも、名前だけでお社は残っていません。



荒々しくも美しい巨大な神。この信仰は、失われた信仰なのでしょうか。


下は「野間池の立神」から見る、野間半島先端部の岩です。
おそらく巨大で、いろいろな謎がありそうです。

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反対側を見ると、島?がまさしく浮いていました???

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コメント

いつもいい写真

いつも見事な写真を見せて戴いております。
そしていつも美女のお姿も・・・
いいですねぇ。
これからも宜しくお願いいたします。

Re: いつもいい写真

記事のネタが少なくなってきましたが、励ましのお言葉をいただくと元気が出ます。こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします。
(美女と書いていただいて、妻の機嫌がよくなりました(^^♪ おかげさまで今日の晩御飯はいつもよりごちそうでした。)

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sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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