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日本最古級『花の窟神社』の間違い探し⁉

古い写真を整理していたら、三重県熊野市有馬町に鎮座する「花の窟神社(はなのいわやじんじゃ)」の古い白黒写真が出てきました。


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『日本書紀』(神代巻上)一書によると、イザナミはカグツチ(火の神)の出産時に陰部を焼かれて死にました。そして「紀伊国の熊野の有馬村」に埋葬され、以来近隣の住人たちは、季節の花を供えてイザナミを祭ったと記されています。

ところがこの白黒写真には、色がないだけでなく、どうも違和感を覚えます。
何かが違うのです。

近年の写真を下に載せますので、間違い探しというのも変ですが、皆様もどこが違うか見ていただければと思います。
(ちなみに間違い探しは、脳の活性化ツールとして役立つそうです(^^♪)


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いかがでしょうか。
複数の点が異なりますが、祭祀面での大きな変化は「金属の御幣」ですね。


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昭和の昔は(多分)、御幣がなかったようです。
本殿のない古い形式、つまり原始信仰そのままのお社と思われていても、実は変化があったわけですね。

  ★

一方、御幣がなくなって、大きく意味が変わった場所があります。
兵庫県神河町に、かつて巨大な道祖神がありました。それが下です。


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岩の上部には、かなり大きな御幣も立っています。多分2mくらいはあると思います。


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高所作業はかなり危険なのに、地元の方が信仰を守っておられるようでした。
こんな、素朴で丁寧な説明もありました。


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そして次は、近年の写真です。


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そう、あの御幣がなくなっているのです。
それどころか、素朴な説明板もなくなっていました。
悲しいことに、ただの大岩になっていたのです。


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   ★

上とは反対に、一度消滅しかかったのに、地元の熱いご尽力で新生したお社の例もありました。
兵庫県洲本市安乎町の「岩戸神社廃跡」です。


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この岩戸神社は以前、龍が神様を守っていた。その龍が留守をしている間に地元の人達が神様を安乎八幡神社へ移動した。そうとは知らずに戻ってきた龍は、いつか神様が戻ってくるはずと信じて、今も神様のいなくなった祠で待っている。
という悲し気な話が語られていました。

岩戸廃神社の記事を書いてから数年後、地元の方から
「この度、こちらにずっと残っていた龍神様が神様になられて新しく新装いたしました。お暇でしたらまたお越しくださいませ。」
というコメントをいただきました。
そして行ってみたら、駐車場も完備した立派なお社になっていたのです。


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新たな社殿で手を合わせた時、普段なら「宝くじの高額当選お願いします」なんて不埒なことしか祈願しない私の口から思わず出たのは、
「龍神様、よかった、本当に良かったですね。氏子の皆さんも、ご苦労様でした。」
という言葉でした。

地方の過疎地へ行けば明白なのですが、日本の小さな神社仏閣は、日々衰退しています。屋根が破れて落ち込み、倒壊寸前の建物もよく見かけます。
にもかかわらずここでは、日本の貴重な信仰文化が、大切に守られて復興したのです。

このブログでは様々な神社とその歴史を紹介しています。今そこある神社文化は、せいぜい明治以後の文化でしかないのですが、ひと頃に比べると、神社史に興味を持つ方は明らかに減っているというのが実感です。
ましてや神体山や磐座などというニッチでマニアックな文化は、仲間のブログが大幅に減少したことが端的に示すように、風前の灯かもしれません。


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コメント

政教分離がお社や祠の更新を助けない

いつも楽しい記事をありがとうございます。
今度の連休では1泊2日でさざなみ様がよく
紹介されている雲南へ行こうと思っています。

さて、注連縄を張ったもの、ましてや鳥居
があったり御幣があるものについては神道
の関連物になるようです。
これに公的なお金を支出することになると、
法律に定められた政教分離の大原則に抵触
します。
最近あった今上天皇の践祚大嘗祭に絡んで、
徳島県の木屋平という山村でわざわざ
大麻畑をこしらえ、大麻を育て、そこから
麻の繊維を採取し布(アラタエ)を織るという
ことをしました。宮内庁からアラタエを
調進して欲しいとの依頼があって、それを
受けて行なったのです。でも、行政からの
表立った援助は全くなく、経費は地元の
企業や篤志家の寄付でまかないました。

木屋平は殆んど限界集落です。
多大の出費や人手が必要なことが判っている
ので、県知事や県選出の国会議員に会う度
に、なるべくの援助をお願いすると、それ
は不可能です、できません!というのが即答
で返ってきました。
もし1円でも公金を出すと、必ず最低数件の
訴訟が提訴され、行政側が必ず負けるので、
できないとのことでした。せめて大麻畑の
警備を県警でできないかというと、公務員の
派遣も不可とのことでした。

国民の象徴たる天皇陛下の行事に僅かな金も
出せないことが、この国の現状です。
天皇制に反対の、半島由来のカルト教団や、
安倍のマスクに使われた多大のお金の先に
ある宗教団体が保守党の中枢に関与している
ので、仕方ないのかもしれません。

話が脱線してきたので戻りますね。
倒れた御幣を補修したり、紹介する看板を
修理して設置したりすることを補助金が
一切貰えずにあきらめた、もしくは、その
土地が公有地であった可能性があるのでは
と推察します。
勝手な想像なので違っていたらすみません。

Re: 政教分離がお社や祠の更新を助けない

鯨様

議員さんの最重要目的は「次の選挙で当選する」ですから、どんなに意義があろうと、ちょっとでもアブナイ橋は渡りたくないのでしょうね。こんな場合、クラウドファンディングはどうでしょう。単に資金集めだけが目的でなく、日本にとって重要で奥深い伝統が、ごく少数の人たちの負担で支えられている現状を発信することにもつながると思います。未来に残すべき日本の宝とは何か、常に誰かがあちこちから発信していないと、いつのまにかあれもこれも消滅に向かうような気がします。
微力ながら、このブログでも「阿波に秘められた伝統文化」とかで大々的に記事にして宣伝しますので、大嘗祭はしばらくないにしても、関連行事等の機会があればやってみられるのも一つだと思います。

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プロフィール

sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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