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倭姫命腰かけ岩と神武天皇腰かけ岩・腰かけ岩とは何者か?

三重県南伊勢町河内の国道260号沿いに、「倭姫命腰かけ岩」の案内板と碑が立っています。


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ここには、40×50cmほどの岩があり、第11代垂仁天皇の皇女・倭姫命が天照大御神の御鎮座の地を求めてこの地を通られた折、腰をおろして休息されたという伝説の岩です。


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ではそもそも、腰掛岩とはどんな岩なのでしょう。

ブリタニカ国際大百科事典の「腰掛石(こしかけいし)」には、こう書かれています。

神や天狗または歴史上著名な武将や高僧が腰かけたという伝説をもつ石。日本各地に広く分布する。腰かけたとされる人物は源義家,源頼朝,坂上田村麻呂,親鸞上人,日蓮上人,西行法師などさまざまであるが,すべて遠来の貴人ということに特徴があり,古い形のものは天狗あるいは神である場合が多い。このことは,腰掛石が古くは祭りのとき,訪れてくる神を迎えまつる祭壇に使われたことを物語るものと思われる。また,触れるとたたりをなすとされ,人が触れるのを忌んでいる石もあるが,これは,腰掛石が本来石神であったことと関係があると推測される。かつて石そのものが神であったのが,石神信仰の衰退によって信仰形態が変わり,腰掛石の伝説が生じるにいたったと考えられる。

つまり、腰掛石は本来「石神」、つまり石自体が神様だったというわけですね。


一方、世界大百科事典 第2版「腰掛石」の解説では、ニュアンスが異なります。

もともと神の影向(ようごう)の由来が長い時を経過するうちに忘れられ,それが歴史上の人物に置き換えられるという合理的解釈がなされたのであろう。

こちらでは「影向」、つまり神そのものではなく、時を定めて神仏が来臨する場所という意味が強くなります。

いずれにしろ、たんに貴人が腰を掛けたというだけでなく、かつては石神・磐座であったというわけですね。

  ☆

この倭姫命腰かけ岩から国道を挟んだ向かいには、「仙宮神社」という矢印があります。
以前紹介した、巨石累々としたお社です。


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ここは『天照皇大神御天降臨記』に記されている志摩国多古志宮跡と言われ、大変重要なお社です。

磐座が単体ではなく、神体山や他の磐座と関係していることはよくあります。
ひょっとすると、倭姫命腰かけ岩も、仙宮神社と一体となる磐座なのかもしれません。

  ☆

そういえば、神武天皇出航伝説のある、宮崎県日向市美々津(みみつ)。

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出港の時、神武天皇の船軍は、沖の七ツ礁とーツ礁の間を通っていったそうです。この船軍は再び国に帰ることはなかったので、その後この岩礁の間を船で通る者はいないといわれています。

ここの立磐神社は、神武天皇と航海神の住吉三神を祭神とするお社です。ここには「神武天皇御腰懸磐」があり、神武天皇が出航の際にこの岩に腰掛け指揮したとされます。

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境内には、磐座群があちこちにあります。


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しかし特に重要なのは、本殿背後にある、岩盤上の不思議な立石です。


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やはり腰掛岩も、境内の磐座群の一種だと思われます。


腰かけ岩というのも、「座ったからと言って、それがどうした!」的にスルーしがちな存在が多いのですが、いろいろと奥が深いのかもしれませんね。


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Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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