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鏡作坐天照御魂神社・非アマテラスの太陽神「アマテル」

奈良県磯城郡田原本町に鎮座する、鏡作坐天照御魂神社(かがみつくりにますあまてるみたまじんじゃ)を紹介します。


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名前の意味は、「鏡作に鎮座する天照御魂神の社」という意味で、「天照御魂神」を祀った太陽信仰の神社とされます。
ここは、伊勢神宮系の天照大神ではない、別系統の太陽神を祀るお社なのです。


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ここは由緒ある式内大社で、4~5世紀に鏡類を製作鋳造していた鏡作部がこの地一体に居住し、御鏡(天照国照彦火明命)並びに遠祖(石凝姥命)を氏神として開いた神社であるとされます。

社伝によると、
崇神天皇6年9月3日、この地において日御像の鏡を(天照大神の代わりとして宮中で祀る為に)鋳造し、天照大神の御魂となす。今の内侍所の神鏡是なり。本社は其の(時に試作された)像鏡を天照国照彦火明命として祀れるもので、この地を号して鏡作と言ふ」とある。この際に作られた試作の神鏡を御神体として祭祀し、天照大神が天岩戸に隠れた時に八咫鏡を作った遠祖である石凝姥命とその父天糠戸命をも併せて祀ったのが当社の起源
とされますが、私の感覚では忖度を含んだ由緒だと思います。

これは、鏡池より出土した鏡石。


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鏡の製作時に、鏡面を研磨する際に使用されたものとされます。

下は、寛政7年(1795年)に造られた神宮寺聞楽院の梵鐘と鐘楼とです。


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太平洋戦争の時に、金属類回収令によって供出させられますが、鋳つぶされる前に戦争が終わって無事に返還されました。

 ☆

今回のテーマとして「天照大神ではないアマテラス神の謎」にしましたが、冒頭にも書いたように、「天照御魂神社」は「アマテラス」ではなく「アマテル」と読みます。
伊勢神宮の天照大御神とは別の太陽神は、古代日本にいくつも祀られていました。

よく知られているのが、京都太秦の「蚕の社」です。
正式名は木嶋坐天照御魂神社(このしまにますあまてるみたまじんじゃ)。


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あるいは、大阪府茨木市福井の「新屋坐天照御魂神社」


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長崎県 対馬市 美津島町の「阿麻氐留(アマテル)神社」


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このほかにもたくさんあります。
おそらく伊勢神宮に祭られる天照大御神も、皇祖神とされる前は、伊勢土着のローカル太陽神だったとする説が有力です。

  ☆

では、今日のテーマである鏡作坐天照御魂神社にもどります。
拝殿の大きな鏡です。


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大阪府立弥生文化博物館には、あの有名な卑弥呼さんがおられました。


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邪馬台国の時代から、太陽神はさまざまなクニで祀られ、鏡はそのシンボルでした。
「伊勢神宮の天照大神」が群を抜く存在になったのは、おそらく天武・持統天皇の頃でしょう。
アマテルミタマの神を神社の古史に探ることは、ヤマト王権以前の歴史を調べることなのかもしれません。


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Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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