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世界遺産・沖ノ島の海底にあった驚くべき光景・・・

昨夜、「世界遺産 宗像・沖ノ島 巨岩とサンゴの海に命があふれる」(NHK)
という番組を見て、大変驚いたことがあります。
期間限定でその画像をお借りしたいと思います。

 ☆

いうまでもなく、宗像大社の奥宮である沖ノ島は、常識を超える古代祭祀の島です。


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社殿の位置は、ジオラマでいうと矢印で示したところです。


矢印


まさに縄文から続く巨石信仰です。

孤島であるために、開発が皆無であったこともあるでしょうね。


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上は当然ながら、タイタニックの映画ではありません(>_<)。
例大祭の一場面で、ご神職が海を清めておられます。

どうにも不思議なのは、沖ノ島の手前に、門の岩がある事です。


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船はこの間を通ります。以前記事にした、巨石信仰の場の手前にある、門のような岩の海上版ですね。

さらに海底には、海底遺跡かとも思えるような三角洞窟などがありました。


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潜水した方が、巨岩の海底をみて、「厳粛な気持ちになったのは初めてです」と語っておられたのが印象的でした。

さらに唖然としたこと。それは、海中の生物です。
どう見ても、沖縄の海にしか見えません。


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巨大なイソギンチャクに住むクマノミと、黄色が鮮やかなチョウチョウウオ。
ブルーの魚は、熱帯性の海水魚を販売するペットショップで「コバルト」と呼ばれるスズメダイで、ピンクや赤の魚は、「サクラダイ」や「キンギョハナダイ」の仲間でしょう。
あちこちに広がるテーブルサンゴとソフトコーラル類にも驚きました。
温暖化現象があるとしても、その程度のことでここまではありえません。

海流の流れをみて納得しました。
黒潮から分かれた対馬暖流が、直接沖ノ島にぶち当たっていたのです。


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♬~名も知らぬ遠き島より 流れ寄る椰子の実ひとつ
故郷の岸を離れて 汝はそも波に幾月~♪


この有名な歌は、柳田國男が伊良湖の岬恋路ヶ浜に流れ着いた椰子の実の話を、島崎藤村に語って創作されたものです。


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(島崎藤村 ウィキペディアより)

渥美半島観光ビューローでは、1988年(昭和63年)から毎年、「椰子の実」の再現を目指し、「遠き島」に見立てた石垣島沖で標識を付けたやしの実を投流するイベントを開催しているそうです。投流したやしの実が鹿児島県以北で拾われた場合には、発見者と投入者から数組を伊良湖岬へ招いて対面式が行われ、2020年までに、4個のやしの実が愛知県に漂着したのだとか。

いずれにせよ、黒潮は、古代から南洋の文化を届ける海のハイウェイでした。
それが沖ノ島にぶち当たっているとすると、ここは朝鮮半島と日本の間にある神の島であるという以外の、別の要素を考えるべきなのかもしれません。

つまり、玄界灘の五島列島や沖ノ島にも、ひそかに南方系文化が隠れているのではないかという疑問です。

  ☆

前回、二つ続けてケルト文化の影響について、妄想的推理を書きました。
これに関して、「日本人の縄文思想と稲作のルーツ」という先進的ブログを書いておられるレインボーさんから、海洋民族マレー系の影響があるのではないかというご指摘をいただきました。

たしかに、従来から私自身も「巨石・磐座信仰」を日本国内で全く同じ文化としてくくる事は限界があると思っています。
研究者の多い比較神話学などでは、天孫降臨神話は北方ユーラシア系でも、オオゲツヒメや保食神(ウケモチ)などの神話はハイヌウェレ型であり、東南アジアやオセアニアから伝わったものとされたりします。

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(ウィキペディアより)


あるいは、
「なぜ神様の子孫である天皇の命が短いのか?」
という問題。
現在はともかく、「現人神」と信じていた時代の人々にとっては、大きな疑問だったでしょうね。
あくまでも神話上の話ですが、答えはこれです。

日向に降臨した天照大御神の孫・邇邇芸命は、笠沙の岬で美しい木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)に求婚します。父の大山津見神はそれを喜んで、姉の石長比売(いわながひめ)と共に差し出しますが、邇邇芸命は醜い石長比売を送り返し、美しい木花之佐久夜毘売とだけ結婚したのです。大山津見神はこれを怒り「私が娘二人を一緒に差し上げたのは石長比売を妻にすれば天津神の御子(邇邇芸命)の命は岩のように永遠のものとなり、木花之佐久夜毘売を妻にすれば木の花が咲くように繁栄するだろうと誓約を立てたからである。木花之佐久夜毘売だけと結婚すれば、天津神の御子の命は木の花のようにはかなくなるだろう」と告げました。
というわけで、その子孫の天皇の寿命も短くなったというわけです。


イワナガヒメの「岩・石」は、永遠の象徴だったわけですね。
「さざれ石の巌となりて・・・」の君が代と同じ文化です。

なおこのような神話は、スコットランドの社会人類学者ジェームズ・フレイザー(Sir James George Frazer)が命名した「バナナ型神話」と分類され、元はインドネシアのスラウェシ島(セレベス)の神話とされます。

やはり南方系の文化は、日本の神話文化の重要なところにも、しっかり入り込んでいるのです。

(そんなこと言いだせば、旧約聖書の創世記に出てくる生命の樹と知恵の樹の説話だってバナナ型神話の変形じゃないかと言う方もおられるでしょうが、ブログメインの「石」に関わらない説話は管轄外とさせていただきますのでご容赦ください(^^♪

話が脱線しましたが、沖ノ島に黒潮(対馬海流)の影響が大きいのなら、朝鮮半島だけでなく、南からの文化流入も視野に入れるべきだと思います。偶然流れ着いた文化や人もあったはず。


過去に、飛鳥の顔面石とインドネシア文化という記事を書きましたが、これは日本の飛鳥。

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それに対して、これはインドネシアの石造物。

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このように、無関係とは思えない実例があるわけです。

同志社大文学部教授であった小川光暘氏は、『黒潮に乗ってきた古代文化 石造遺物の謎を追って(NHKブックス) 』の中で、バリ島のマッシブ彫刻と猿石との関係に言及されています。
そして猿石の源流はバリ島やジャワ島で、いったん韓国の済州島を経由して日本にもたらされた文化だと結論されました。
私自身は、済州島を経由せずとも、直接日本にこの文化が入っていると思っています。


というわけで、沖ノ島の巨石祭祀を子細に検討すれば、意外な事実が発見できるかもしれません。


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コメント

沖ノ島の巨石祭祀を子細に検討すれば

>というわけで、沖ノ島の巨石祭祀を子細に検討すれば、意外な事実が発見できるかもしれません。

〇すばらしい記事でした。特に、インドネシアの影響ですが、これもマレー系の影響ですね。
 日本にマレー系は30%居ますが、20%は縄文時代に来たグループです。5000年前の三内丸山縄文遺跡がありますが、このとき海洋交易を支えたのはマレー系と思われます。
 さらなる研究に期待します。

いつか行きたいですね

毎日サザナミ様の記事を読むのを楽しみにしております。ありがとうございます。
沖ノ島、いつか行きたいですね。禁足の地が解放されるのはいつの日でしょうか?昔はそれなりに入れる手段があって、世界遺産検定で有名な男優も訪れたそうですが、今では抜け道も使えないようです。
それにしても恐れるのは、大陸からの軍事侵攻で、先週の新聞記事では、南西諸島から九州にかけての水がある離島は軍事拠点となり得る。米軍は、自衛隊に、島民の避難より軍事防衛を優先して もしもの時の防衛計画を立てよと圧をかけているのだとか。半島が長いものに巻かれるのは必定なので、沖ノ島に前線基地ができたりしないか心配です。掘れば掘るだけ国宝級の遺物が出てくる場所ですけど、本土防衛のためには・・・。

Re: いつか行きたいですね

鯨様

いやー、かなり物騒な話ですね。
そうならない事を祈るばかりです。

本年はたびたびコメントをいただき、ありがとうございました。

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sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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