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本日の冬至、実は超グローバルな祭儀の日でした‼

本日は冬至ですね。
この日は、古代から世界的な広がりを持つ極めて重要な祭祀日でした。
日本でも例外ではありません。意識していないだけなのです。

例えば、伊勢神宮


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姫路市の高岳神社では、社殿背後の特異な磐座に、冬至の朝日が昇ります。


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大阪府交野市の機物神社より見る冬至の日の出は、巨大な磐座がある交野山から昇ります。


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藤原京大極殿跡から見る冬至の朝日は、天の香久山の上に昇ります。


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冬至の夕日が差し込むのは、河南町平石に鎮座する磐船大神社の巨大な磐座です。


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ここは饒速日命が『天磐船』に乗って降臨したという伝説を持つお社ですが、その『天磐船』とされる舟形巨石には穴があり、泉が湧いています。
そしてその穴に、日没前の夕日が差し込むという設計になっていました。


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 ☆


単なる現象面だけでなく、日本神話、とりわけあの有名な『天岩戸神話』は冬至神話とも言われます。
以前に書いているので結論だけいうと、ウィキペディアに「神話学の第一人者」と書かれる松前健氏は、
天の岩戸神話=鎮魂祭=冬至祭儀
という構図を示されました。

井上光貞氏も、『日本の歴史1』(中公文庫)の《冬至の祭り》という項において、天岩戸神話の本質は冬至祭儀だと述べておられます。


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 ☆

さて、よく誤解されているのですが、クリスマス(Christmas)は、「キリスト(Christ)のミサ(Mass)」という意味ではあっても、イエス・キリストの誕生日ではありません。
ではなぜ12月25日なのでしょう。

ウィキペディアの「クリスマス」には、こう書かれていました。

クリスマスの日付の候補と決定
325年5月の第1ニカイア公会議において、キリストの降誕を祝う日について議論された。日付の候補は、おもなものだけでも、1月6日、2月2日、3月25日、3月28日、4月2日、4月19日、4月29日、5月20日、11月8日、11月17日、11月18日、12月25日があった。

このうち、古代共和政ローマ時代の「ローマ暦」において冬至の日とされていた12月25日が、「降誕を祝う日」として次第に定着していった。風習は、遅くとも354年には西方教会で始まり、4世紀末には東方教会の多くにも広まった。

古代ローマの宗教のひとつミトラ教では、12月25日は「不滅の太陽が生まれる日」とされ、太陽神ミトラスを祝う冬至の祭であり、これから派生してローマ神話の太陽神ソル・インウィクトゥスの祭ともされていた。これが降誕祭の日付決定に影響したのではないかとも推察されている


ここで問題は、クリスマスの起源ともいうべき、太陽神ミトラ・ミトラスという存在です。
「ミトラ神」は「ミスラ神」とも呼ばれます。


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≪ミトラス神浮彫 2-3世紀 (ルーヴル美術館)ウイキペディアより≫

  ☆

これは、島根県の潜戸です。


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夏至の朝日が洞窟に差し込み、佐田大神が誕生します。
『出雲国風土記』によれば、そのときに枳佐加比売命は
「生まれてくる私の御子が麻須羅神の御子であるならば、無くなった弓矢よ、出てこい」
と祈願しました。

では、この『麻須羅(マスラ)神』とは何者?

私は、おそらくこの「麻須羅(マスラ)神」こそが「ミスラ神(ミトラ神)」の系譜を持つ神ではないかと推測しています。
なぜなら、ミスラ神(ミトラ神)は水辺の洞窟で、冬至の日に生まれたとされ、この日に生誕祭が行われます。この信仰をキリスト教が引き継いで、クリスマスの土台となったわけですね。

また塩の海(ヴァン湖)の中に岩があり、天国が暗くなった時に 光が岩の上に落ちてまもなくミトラが生まれたとも伝わります。
潜戸の神話と同類の話です。

・・・えっ、潜戸は夏至の朝日だから冬至とは反対ではないかって?
いやいや、夏至の朝日が差し込む角度を反対側から見ると、ほぼ冬至の夕日が差し込む角度でもあるのです。
太陽の力と輝きが最も衰えたのが冬至の夕日であり、冬至明けの翌日から元気に回復していきます。
まさに天岩戸神話の本質と言えるでしょう。

「ミスラ神」・「ミトラ神」は、元々アーリア系遊牧民の神でヒンズー教、ゾロアスター教の中でも崇拝された、極めて古い信仰です。
秦氏などが運び役として、古い時期に日本に入っていたとして不思議はありません。

ひょっとすると、潜戸の神(佐田大神)こそは、クリスマスの起源としての冬至祭と深くかかわる、超グローバルな神様なのかもしれません。


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コメント

冬至

マスラ神なるものの記載があるのですね。
色々わかると目が点になりそう。

冬至は時と場所によっては生贄が…と思うとアレですが、
散らばっていた同族が集う正月でもあったかもしれないようですね。

冬至アピールがあったので、今朝は日の出前から2階に待機していました。
この時期は私の部屋の窓に午前中真っ直ぐ日が差し込みますが、
裏の建物が邪魔で9時近くならないと太陽が見えません。

Re: 冬至

久遠田 様

なかなか日の出が見られる環境と言うのは、都会ではほとんどないですね。
うちのマンションでも、ちょうど隣の棟が邪魔をして、冬至の日の出は見えません。

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Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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