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伊勢と忌部・甌穴と盃状穴から考えてみました!

前回、伊勢神宮周辺の二つの神社を紹介しました。

まずは竹神社。

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そして織殿神社。


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ごく簡単に重要事項を記します。

織殿神社 ⇒ 麻績氏の氏神・天照大神の衣を作った神・あらたえ(荒衣)・磐座と積石

竹神社  ⇒ 麻績氏の租神たる長白羽命・あらたえ(荒妙)・天照大神が天岩戸に隠れた時の青和幣を織る


これに対して、徳島県吉野川市山川町忌部山の忌部神社には、竹神社と同じ長白羽神(ながしらはのかみ)が祀られていました。

この神は神麻績部の祖神であるとともに、忌部の祖である天太玉命の同族神であるともいわれます。
さきの大嘗祭では、阿波忌部の「あらたえ(麁服)」を奉納したことはニュースにもなりました。

このように、阿波の忌部神社は明らかに伊勢の竹神社や織殿神社と深い関係があります。

そして忌部神社の境外摂社には、岩戸神社もありました。
これです


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磐座らしい巨石・露岩がたくさんあります。

そしてここには、不思議な甌穴がありました。


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「NPO法人元気やまかわネットワーク 岩戸神社甑穴」より

忌部族が麻を植えて織物をつくるため石をえぐってうすを作り、これでついて糸にし、池でさらして岩上に干した遺跡といわれます。
あるいは、ここに溜まった水は病気を治す霊水で、南側の池が神代忌部の大御神麻をさらした聖地とも。

実は伊勢の織殿神社にも、境内の小さな磐座だけでなく、道を挟んだところにもこんな磐座らしき岩がありました。


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少し離れたところには、こんなものも。


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忌部地区にも、さまざまな立石や積石があります。


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これらは共通の古代文化かもしれません。

  ☆

なお最後に
知られざる甌穴文化
について・・・

大分県玖珠郡玖珠町大字森、「神々が住む世界」がキャッチフレーズの、七福温泉「宇戸の庄」には、こんな不思議な巨岩があります。


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穴の直径は約70cm、深さは2mくらいでしょうか。かなりの大きさです。
元々は川岸の甌穴だと思われますが、水流のない山の斜面になぜ単独で、しかも横向きに存在するのかは謎です。神霊がやどる奇しき岩として運ばれたのでしょうか。
上に地蔵がまつられている所を見ると、やはり何らかの神聖視があったのでしょう。


次は、宮崎県日向市伊勢ケ浜の、大御神社。


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卵のような石は、生命の源である「龍玉」、その周りの岩は龍を表し、水溜りは龍の胎盤で、溜まった水は羊水だそうです。
元は海蝕甌穴なのでしょう。
ここは「伊勢」と「甌穴」のセットでした。


愛媛県四国中央市の三島神社。
ここには海の中から運ばれたという「竜宝石」があります。


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これが海蝕甌穴かどうかは分かりませんが、岩穴の中に水が溜まっているという状況は、甌穴信仰と同じだと思います。


最後は、瀬織津姫を祀る滋賀県大津市の佐久奈度神社神社。その河原にある甌穴です。
盃状穴の起源のひとつは、このような甌穴ではないかという推理は前に記しました。


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忌部岩戸神社の聖なる甌穴も、このカテゴリーなのでしょう。。

この古代甌穴文化の流れを残すのが、伊勢外宮の亀石や、織殿神社の石段に残る人工的な盃状穴ではないのかと思います。


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盃状穴であろうと甌穴であろうと、あるいはそれ以外であろうと、岩のくぼみに溜まった水が眼病に効くとか、その水で硯をすると毛筆が上達するなどという観念は、日本各地に広がる民俗です。


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少なくとも日本の盃状穴は、水が溜まるということが重要だったのかもしれません。
そんな秘められた古代信仰が、伊勢神宮や天の岩戸神話と何か特別な関係があるのでしょうか・・・?


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コメント

おお、忌部!

いつも楽しい記事をありがとうございます。
私のホームである阿波忌部の磐座を御紹介下さり、感謝いたします。
ここ半年近く、ごたごたしていて何処にも行けておりません。勿論、武漢肺炎/COVIT-19の蔓延のせいもあるのですけど。
さざなみ様のお写真を見ていて、そろそろ庭仕事を離れて、休日に近場でも良いから新しい場所に出かけたくなってきました。

Re: おお、忌部!

鯨 様

公私ともに、気兼ねなくお出かけできるといいですね。この頃は空気も澄み切って、青空もきれいです。
GoToキャンペーン、恐る恐る利用しましたが、どこもよく配慮されていました。とはいえ人の多い所はまだまだ不安ですが。

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Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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