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竹神社と織殿神社・伊勢神宮周辺の意味深なお社

ある神社の本殿前に立つ、この不思議な物体?をご覧ください。


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中部地方の神社によくある蕃塀のパターンですが、それにしてはこの岩壁、あまりに異様な存在感ですね。

結局何の目的なのかは不明のままです。
いやー、神社文化というのは多様で奥が深いです。

さて、この不思議な岩壁が立つお社の名前は、竹神社です。
前回の記事に出た、伊勢斎宮の近くに鎮座しています。


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垂仁天皇の時代、天照大神の奉行に供奉した竹連という豪族がこの地に留まり、のちに子孫がお社を立てたという由緒があるようです。伝説上ではあれ、倭姫や斎宮と深い関係があるのですね。

では祭神をご覧ください。


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主祭神が長白羽命という、聞きなれない神様です。
こんな説明書きがありました。

織物の神様。日本神話では、天照大神が天岩戸に隠れられた時に、麻を植えて青和幣を織ったという。古代から現代に至るまで行われている神宮神衣祭で、麻織物である荒妙(あらたえ)を調進した麻績氏の租神とされる。

と書かれています

阿波の忌部氏とよく似た伝承ですね。

  ☆

このブログの伊勢神宮シリーズは、外宮前の亀石から始まりました。


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それは、不思議な盃状穴の彫られた謎の岩です。
昔から天の岩戸の扉石とされてきました。

この盃状穴を、実は伊勢でもう一つ発見しました。
これです。


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ここは明和町佐田の織殿神社(おりどのじんじゃ)です。
拝殿前石段の最上段に、明確な盃状穴があったのです。

『伊勢国風土記』逸文によると、伊勢神宮に荒砂の衣を奉る神麻績の氏人等がこの周囲に居住していたらしく、麻績氏が自ら奉じる氏神を当地(小藪)に祀ったと考えられている古社です。

先ほどと同じ麻績氏の登場ですね。


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祭神は天之八千千比売命。天照大御神が高天原にいるとき、 桑の木を天香山に植えて養蚕し、その絹糸で大神の衣を作った神とされます。
別名は天棚機姫神で、この神は『古語拾遺』に、天照大御神が天岩屋に隠れた際、大神に献上する神衣和衣(かむみそにきたへ)を織った神とされます。


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ということは、その布を使った祭儀が、あの高倉山の岩戸前で実際に行われていたかもしれません。

ところで、この本殿には不思議な祭祀物がありました。
何でしょう、これ。


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これも見たことのない祭祀施設です。
本殿の下で、盛り上げた石積みに埋められた状態ですから、ここが本来のご神体なのでしょう。

そのほか、こんな磐座も境内にありました。


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  ☆

天照大神にかかわる「あらたえ(荒妙)」と聞いて思い出すのが、阿波忌部の「あらたえ(麁服)」です。
さきの大嘗祭では、三木家から材料が運び込まれて山崎忌部神社で織られたそうです。
これは天皇が天照大神と一体になる儀式のときに着用する神衣なので、これがないと天皇になれない大切なものなのだそうです。
明らかに共通点があります。

ところが祭神を調べて見ると、なんと忌部神社にも、例の長白羽命が祀られていました。
伊勢と阿波と天照大神を繋ぐ、謎めいた祭祀と神。


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どうもここには、知られざる古代祭祀がまだまだ隠れていそうです。


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Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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