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伊勢皇大神宮(内宮)の小さな自然神

おかげ横丁を通って、伊勢神宮の内宮へと向かいます。


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コロナ騒ぎが忘れられたかのような人出です。

宇治橋を渡ってしばらく歩くと、御手洗場。


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いかにも伊勢神宮という場所ですね。
この川は、五十鈴川に合流する島路川。清らかな水は、心身を清める聖なる水だったのでしょう。

そのすぐ奥に、滝祭神(たきまつりのかみ)がひっそりと鎮座しています。


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絶えず人が行きかう正宮への道を、ほんの少し外れたところです。暗い樹間で、ほとんど人はいません。


地域住民からは「おとりつぎさん」として親しまれ、正宮に詣でる前にここを参拝すると、天照大神に願い事を取り次いでくれると言われています。

また内宮の所管社30社のうち第1位であり、五十鈴川の水神を祀るために別宮と同様の祭祀が執行される重要なお社なのです。 にもかかわらず、社殿も祠もないとは・・・・。

では一体、この中に何があるのか?
撮影禁止とは書かれていないので、玉垣の上にカメラを差し上げて撮影。


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不思議な雰囲気の岩が、ぽつんと祀られていました。

隙間から低い目線でのぞきます。


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ここに五十鈴川の水神あるいは龍神が依りつくのでしょうか。
きわめて重要な磐座であることは間違いありません。

『大神宮儀式解』には「深き所以有る故」という思わせぶりな記述があるそうです。
高度に洗練された伊勢神宮の中で、重要なお社にもかかわらず社殿がなく、そして小さな磐座しかない理由は結局不明。

おそらく伊勢神宮成立以前から祀られていた、原始のお社なのでしょうね。

伊勢神宮の歴史を詳しく研究されていた筑紫申真さんは、その著『日本の神話(河出書房 S.39)』において、
明治維新まで行われていた「贄の海の神事」において、祭儀の初めの6月16日に滝祭りで滝祭神に迎えた神を、6月19日の最終日にもう一度滝祭りを行って送り返す祭儀をした
ということを書いておられます

そしてこれは、伊勢神宮成立前の古い祭儀の累積だとも。

つまりここには、神は常駐していないのですね。日本各地の古い民俗信仰と同じように、この神は必要な時にだけ依り来る存在なのです。内宮の神域にも、こんな古い神があったとは。

  ☆

さて滝祭神と同じような磐座が、驚くなかれ正宮の前にもあることを今回発見しました。


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これが内宮ですが、その正面、石段下にこんな建物がありました。


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御贄調舎です。
内宮の祭典の際、御饌都神である外宮の豊受大御神をお迎えし、アワビをととのえる儀式が行われる場所です。
外宮の神様がここまでこられるわけですね。

ところがその薄暗い奥をよく見ると・・・・


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何やら祀られています。


アップすると・・・


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先ほどの滝祭神に雰囲気のよく似た磐座です。

外宮の神様を招くために必要だとされて設置されたのか、それとも古くからある、内宮の秘められた歴史に謎かかわる磐座なのか・・・。

伊勢神宮の信仰は、なかなか奥が深いようですね。


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sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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