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『天の岩船』の新たなる発見

岩船・磐船について記事にしてきましたが、改めて写真を見ていると、たいへん重要なことに気がつきました。

① 船がいずれも神聖な山の斜面にある。
② 船首がその山の頂上方向を向いている。
③ 川や谷をさかのぼった場所など、水辺に位置する。


これがもし事実なら、たまたまそこにあった岩が船に似ていたから船岩と名付けられた、という単純なものではなく、人工的に配置されたことになります。
これらは古代の祭祀にかかわる巨石遺構なのでしょうか。

  ☆

具体的に検証したいと思います。

まずは亀岡の出雲大神宮。「元出雲」とも呼ばれる重要なお社です。


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本殿背後にあり、信仰の中心たるこの磐座が岩船であるならば、船首は明らかに右側、つまり神体山の方を向いています。


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しかも、この滝から流れる水が、参拝者と磐座の間を流れ下ります。


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逆に言えば、保津川から遡ってくる岩船は、最後の最後にこの地点で川が滝になり、船を停止する位置ともいえます。あるいは空中を移動する天の岩船と考えられていたのなら、ここで御旅所のようにいったん停止したのち、改めて神体山頂上を目指すという祭祀的意味があったのかもしれません。
この神体山には中腹にも山頂にも神秘的な磐座群があります。

  ☆

次は、淡路島の山王神社にある舟形石です。


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舟形石は、左上を向いています。
その左上には何があるのか。
そこにあったのは、何とも不思議な雰囲気の山頂磐座群でした。


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巨大な魚か何かの頭部にも見える立石など、意味ありげな巨石が集積しています。

ここは山頂一帯で川はありません。ただし、国土地理院の地形図を見ると、山腹の溜池の配置と等高線から推測して、山頂から西南西方向に流れ落ちる谷筋がありました。

  ☆

滋賀県は猪子山の岩船です。


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説明板には、こう書かれています。


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この岩船は、神亀5年(728年)5月朔日、高島比良の山より湖上をこの地に渡りたもうた比良大神(白髭明神)が御乗船されたものと伝えられている。
この横の社は、岩船社と称し、渡湖の際、岩船を先導された津速霊大神が祀られている。古代の住民は奇石、怪石に対する崇拝が盛んで、この岩舟も頂上の磐座(いわくら)と共に巨石崇拝時代の遺品といえよう。


この岩船も、明らかに山の上を向いています。そしてそこにも、巨石信仰や岩窟信仰がありました。


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山上から眺めた写真です。


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琵琶湖から大同川と伊庭湖が内陸に入り込んでいることがわかります。最後は瓜生川となって、猪子山の真下へと続いていました。

対岸の白髭神社です。


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白髭明神は、この船で琵琶湖を渡り、川をさかのぼってここまで達したという祭祀伝承なのでしょう。

  ☆

次は、交野市を流れる天の川の上流にある磐船神社です。


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高さ12m、幅12mの 船形の巨岩「天磐船(あめのいわふね)」をご神体とする神社です。
その天磐船は、川べりに位置して、斜め上を向いています。その方向には何があるのでしょうか?

グーグル地図で確かめると、その方向には、「松ノ浜山」と記されていました。聞いたことのない山だなあと思って山レコなどで確かめると、頂上に巨大な岩が立っていました。大変重要な事実です。

ニギハヤヒは、天の磐船に乗って河内の国の河上の哮峰(いかるがのみね)に天下ったとされますが、その哮峰とは松ノ浜山かもしれません。

  ☆

ニギハヤヒが降臨した『磐船神社』は、大阪にもうひとつありました。磐船大神社と呼ばれ、大阪府南河内郡河南町平石に鎮座しています。


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境内には、舟の形をした岩が48個あるといわれていますが、最も大きいのはこれらでしょう。


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もうひとつの「哮峰」頂上方向へと岩が連なります。


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最も下にあるこの岩は、船尾を表しているようにも見えます。
そして正面には、下部に穴が開いています。小さな岩屋の中は暗くて分かりにくいのですが、泉があって水が溜っているようでした。
地下水が湧き出る、谷の最源頭部だと思います。


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穴の前には、鳥居のように石材が囲んでいました。聖なる水なのでしょう。

  ☆

これらから考えると、やはり巨大な岩船は神体山の頂上方面を向いています。しかも水場。
単なる偶然とは思えません。
意図的に向けられたと思う他はないのです。


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さて、皆様はどう思われたでしょうか?


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Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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