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熊野川の絶景と「天龍大神」の畏怖感

京阪神地区から熊野本宮へ向かうには、奈良県の五條市から国道168号線に入り、十津川村を縦断するルートがメインになります。(阪和自動車道の田辺市経由もあり)

紀伊半島の深い山中を快適に走っていると、十津川(下流は熊野川)にかかる吊り橋に出会います。


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谷瀬の吊り橋です。
ここを渡りながら、足元に透けて見える谷底を見れば、ぞっとして背筋が冷たくなること間違いなし。
暑くてたまらんという方は、ぜひともお渡りください(>_<)

168の いろは国道は、和歌山県との県境付近になると高速道路並みの快適な道路になります。さすが二階幹事長!などと訳の分からない事をつぶやきながら進むと、山中にもかかわらず、こんな絶景が・・・


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深い山中の谷間なのに、さすが熊野川。広い平地と河原があります。
農業の生産性も比較的高そうです。

ここからまたビュンビュン走ると、熊野本宮です。


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このまま熊野川沿いを入ると、熊野速玉大社のある新宮市。
コミュニティバスのエンブレムも、神武東征伝説のヤタガラスさんでした(^^♪


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で、熊野川の水は熊野灘へ到達です。


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  ☆

さて、熊野川沿いには美しい絶景や有名な神社がたくさんありますが、知られざる原始信仰、自然信仰がひっそりと隠れているのも、このエリアの特徴です。

そのひとつ、畏怖感あふれる小さなお社の現況を報告します。
それは、国道が新宮市街へ入る手前にありました。

まずはこんな岩壁。


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穏やかな熊野川の対岸に、巨大な柱状節理の絶壁。

目立たないものの、川岸に巨大な露岩も見えます。


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このエリアには、何かが秘められていそうな空気感が漂っています・・・

すると、その付近の国道沿いに、こんな鳥居が見えます。
観光客やパワースポット好きの方々が決して行かないであろう、何とも言えない雰囲気。


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入り口には、こんな注意書き。


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進入すると危険なようです。

  ☆

このお社は、「天龍大神」を祀るお社です。
近づかない方が賢明な、不気味で荒れ果てたお社だと感じる方もおられます。
しかし実は、かなり古くから私はこの場所を知っていました。

いったいどうなってしまったのか心配で、自己責任で静かに荒れた山道を登りました。
そしてたどり着いたのが、これです。


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岩屋のようなすき間の奥には、天龍大神を祀る祠があります。


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一見、昔と変わりはないように思えました。
落下しそうな上部の巨岩も、そのままあります。
畏怖感あふれる、初めて来た人には恐ろし気な雰囲気も同じでした。

しかし、何か足りない・・・

帰宅してから昔の写真を見て、はっとしました。
これがそれです。


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つまり、現在は鳥居がなくなっているのです。

  ☆

この岩組の上にも、巨岩が累々としています。日本の原始信仰・伝統信仰の典型的な場所と言うべきでしょう。


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ただし、それらの岩の状態は下からでは分からず、転がり落ちる可能性は確実にあります。
大雨や地震で落下する危険性を考えると、やはり表示板通り立ち入るべきではないと思いました。

パワースポットとして、インスタ映えの場所として有名な、立派で華やかな神社は観光客・参拝客であふれています。しかしそれらは、日本古来の伝統的神社信仰とは限りません。

かつて巡礼者や旅人は、道中の安全などを祈って小さなお社にも手を合わせた事でしょう。神前に雑草があれば、そっと抜いてきれいにしたかもしれません。

しかし現代は大きくて立派な神社仏閣がもてはやされ、「管理の行き届かない荒れたお社には近づかない方がいい。魔物に憑りつかれる」などという解説本?や神社案内さえ見かけます。しかし小さなお社でお世話をする人がなくなってきたのは、過疎化や少子化が原因なのであり、「荒れたお社に行けば魔物に憑りつかれる」などというのは失礼な話だと思います。

縄文時代や弥生時代から続いているかもしれない、ローカルでひっそりとした、このような「奇しきお社」こそ、日本列島における始原の信仰形態を残す重要なお社なのかもしれません。


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sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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