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記事一覧

宇佐八幡と八幡信仰・その奇妙な謎と巨石磐座文化

前々回の記事で、宇佐神宮のご祭神やご神体にかかわる不可解な謎について書きました。たとえば、菱形池の奥にある、八幡信仰の原点の一つである御霊水。ここには顔が八つあるという奇怪な老人がいて、人が五人近づくと三人が死んだとか。しかし大神比義(奈良の三輪山関係者?)が三年間祈願をすると、最後には八幡大神が三歳の童児の姿で現れたというのです。宇佐八幡の元宮ともいわれ、ご神体の薦枕を作る大貞八幡宮でも、八幡大...

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粟嶋神社と不思議な大穴

宇佐神宮の西北十数キロ、大分県豊後高田市臼野に、粟嶋神社があります。祭神は少彦名命(すくなひこなのみこと)で、寛永2年(1625年に和歌山市の加太神社(淡島神社)より勧請されました。もうすぐ御創建400年だとか。粟嶋と淡島、漢字は違いますが、おなじ「あわしま神社」なわけですね。これは、和歌山の淡島神社。人形供養で有名ですね。髪の毛が伸びる人形もあります。もしかすると、豊後高田市の粟嶋神社にも、本家...

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宇佐神宮・その奇怪で不思議な伝説と「八幡神コード」

前回記事の最後に触れた、大分県の宇佐神宮。宇佐神宮は全国に4万社あまりある八幡様の総本宮で、石清水八幡宮や鶴岡八幡宮もその中に入ります。これは石清水八幡宮。こちらは鶴岡八幡宮。(Wikipediaより)その鶴岡八幡宮と源頼朝の関係について、司馬遼太郎さんはこう書いています。頼朝は、大きな公務はみな鶴岡八幡宮で執った。対京都宮廷の行動をおこすときも、軍議、軍令を発するときも、そうだった。このことによって、命令...

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伊勢神宮と出雲大社、そして宇佐神宮の解かれざる謎とは?

突然ですが、例えば「パナソニックという企業についてまとめよ」、という課題があった場合、「原点」である創業者の松下幸之助さんを抜きに語ることはできません。(ウイキペディアより)幸之助さんは尋常小学校を4年で中退し、丁稚奉公先の五代自転車でサントリーを創業した寿屋の鳥井信治郎さんと出会い、経営について学んだそうです。ちなみに「サントリーという企業についてまとめよ」、という課題であれば、「サントリー」の...

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彦島八幡宮とペトログラフと「泳ぐ岩」の謎

古代文字のペトログラフについては、以前にも記事にしています。しかし、その中心的な存在である山口県の彦島八幡宮には参拝したことがありませんでした。今夏、やっと行くことができたので報告したいと思います。彦島八幡宮は、広い駐車場と立派な門で、思いのほか堂々としたお社でした。ペトログラフというのが、この岩のようです。神社ホームページには、こう記されています。ギリシャ語で、ペテロ:peteroは、岩を意味し、グラ...

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香春岳と貴船神社・奇妙な岩壁は何だったのか?

古代史上、きわめて重要な神体山でありながら、セメントの原料として高品位の石灰岩が大量に採掘され、山の形がかわってしまったのが、福岡県 田川郡 香春町の香春岳(かわらだけ)です。一ノ岳、二ノ岳、三ノ岳と各々を呼ぶのですが、手前の一ノ岳は採掘で削り取られ、半分以下の高さになっているそうです。もはや神体山とは言えない山容の一ノ岳ですが、よく見ると三角形の岩壁が見えます。かつて日本人は、こんな場所における神...

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清頭岡磐座と忌部の文化

徳島県つるぎ町貞光にある、御所神社(忌部大神宮)の奥之院とされる清頭岡磐座遺跡を目指して、道のはっきりしない山中を進みます。そのうち頭上に見えてきたのが、これでした。気志團のリーゼントを思い出すような(失礼)、唯一無二の不思議な構成です。頂上かと思うような尾根上に、こんな磐座があるのを見たことがありません。強いて探せば、同じ徳島県の美馬市穴吹町古宮の石尾神社でしょうか。(自然石ですが) ★阿波には...

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梅宮大社と巡洋艦インディアナポリスと終戦秘話

13日の朝、京都・松尾大社の北東約1kmに鎮座する、梅宮大社の前を通りかかったら、八月十三日 七夕祭(清友公例祭)という案内が出ていました。境内を覗くと、笹の葉に願い事が書かれています。旧暦の七夕なのでしょう。ところで境内には、こんな磐座があります。まずはまたげ石。檀林皇后(橘嘉智子)は、この石をまたぐことによって、嵯峨天皇との子を授かったそうです。一方こちらは、天の宇受売と猿田彦とを祀る磐座です。そ...

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謎の洞窟「姥が懐」と英彦山

ここは、福岡県行橋市の沓尾(くつお)海岸。新しい道路と立派な橋が見えますが、30分の滞在中に人の姿は皆無、軽トラ一台通りませんでした。道路が広いのもここだけで、いったい何のための施設か不思議。飛行機も見えないのに爆音が響き渡るなど、「きさらぎ橋かよ!」なんて心で叫びましたが、下の岩もまた不思議でした。ただの岩屋あるいは洞窟のようですが、よく見ると日本酒などが奉納されています。信仰のある岩のようです。...

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国歌 君が代・『さざれ石』のフェイクにご注意!

久しぶりに、日本人にとって重要な意味のある巨石に出会いました。それは、広島県三原市久井町山中野の出雲石です。まあ大きいだけで、「バエる」わけでも、特殊な形状であるわけでもありません。実はこの出雲石、下の磐座と共通点がありました。まずは、兵庫県丹波市氷上町西中にある箱森稲荷神社の夫婦岩。そして、島根県雲南市加茂町大竹の赤秦神社にある、御神体の巨石。ただし上の巨石は、現在の御神体から2代前の御神体なの...

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プロフィール

sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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