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記事一覧

星ヶ見岩と木曽御嶽と北極星

古い資料の整理で見つかった、私にとっては大変重要な画像です。これは岐阜県中津川市、星ヶ見公園の中にある、ささやかながらも御嶽神社という祠です。祠の下の岩盤は、山岳信仰の聖地である木曽御嶽を祀る(遥拝する)磐座なのでしょうね。星ヶ見公園の巨石群に御嶽信仰があったことは、大変重要です。ところで御嶽山は、富士山と並んで日本の山岳信仰を代表する、「聖なる山」です。かつて御嶽山に登る者は、4月から75日間の潔...

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頼朝・義経・信長・そして家康も・・・洞窟伝説の呪術構造

古いネガフイルムのデータですが、この洞窟をご覧ください。ここは、大分県玖珠郡玖珠町大字古後のかまどヶ岩。なかなか広い洞窟ですね。こんな説明板がありました。ここは黒田長政や豊臣秀頼に仕えた後藤又兵衛が、豊臣家再興のため隠れ住んだ洞窟です。大坂の陣の講談や軍記物語などで豪傑として描かれ、「大坂城五人衆」の一人に数えられた勇将だとか。玖珠町観光協会のホームページによると、平成14年からは「かまどヶ岩 春・...

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ペトログラフはどうなった?

十数年前までは、日本のあちこちに、「これがペトログラフの刻まれた岩です」という看板があったように思います。彦島八幡宮(山口県下関市彦島迫町)のホームページには、こう書かれています。ギリシャ語で、ペテロ:peteroは、岩を意味し、グラフ:graphは、文様や文字を意味する。古代人が岩石に刻んだ文字や文様の事で、「原初文字」と言われるものである。ペトログラフの研究は、今世界的に広がっていて、日本でもたくさん発...

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出雲の立石神社

「立石神社」という名前のお社は、全国各地にあります。これは畏怖感MAXな、岩手県一関市藤沢町増沢の立石神社。出雲では、この立石神社がよく知られています。『出雲国風土記』にも記される、出雲市坂浦町のお社です。しかし本日は、同じ出雲エリアでも、ほとんど気に留める人もいないような、小さなお社の紹介です。下は、松江市東出雲町の立石神社。石段を十数段登った平地の岩の上に、祠が乗っていました。背後の急斜面にも岩...

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物部神社という謎

島根県大田市に鎮座する、物部神社。実際に行って驚いたのは、意外に大きなお社だということです。こんな場所に、なぜこんな規模の神社があるのかと、驚く人も多いはず。しばらく、境内の様子をごらんください。このお社には、天磐舟に乗って大和へ舞い降りた饒速日命(にぎはやひのみこと)を父神とする、物部氏の祖神・宇摩志麻遅命(うましまじのみこと)が祀られています。ここには、磐座らしき岩もいくつかありました。御腰掛岩は...

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夏至の秘儀とストーンヘンジと巨石信仰

人気の観光地である尾道は、巨石信仰の街でもあります。千光寺から尾道水道をはさんだ対岸、向島にも不思議な巨石がたくさんあります。そしてこの岩。この「岩屋巨石割れ目」と呼ばれるポイントには意味があり、案内板には、夏至の太陽はこの割れ目の東側からのぼり、冬至の太陽は割れ目の西側へ沈むと書かれていました。ここは巨石太陽信仰の聖地だというわけですね。 ★これは、イギリスのストーンヘンジです。夏至の日に、ヒー...

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吉野ケ里遺跡と神武天皇と巨石信仰

古代史研究者や邪馬台国マニアから注目されていた、佐賀県の吉野ケ里遺跡。(ウィキペディアより)石棺墓は、残念ながら「空っぽ」だったようです。「ひょっとすると卑弥呼の墓かも」という大発見への期待が生まれていましたが、副葬品や人骨は見つからず、なんだか微妙な結果でした。邪馬台国畿内説を唱える、奈良県桜井市の観光まちづくり課では「確定的なものが出ず、ひと安心です。」とほっとした感満載。(箸墓)テレビ朝日の...

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佐田京石と猪群山ストーンサークル・不思議な巨石群の謎を考える!

20年以上前のフイルム写真が原版ですので、形状や色が古いのですが、なんとかご勘弁を(^^)/まずは、大分県宇佐市の「佐田の京石」です。平成3年にも新たに19本の立石が発見され、さらに謎が深まっています。一体だれが、何のために造ったのかは謎のまま。私はヨーロッパのメンヒル群との関連があると勝手に想像しているのですが。  ★次は、やはり大分県の豊後高田市にある猪群山 (いのむれさん)巨石群です。山頂から見る景色で...

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高尾神社(呉)と伊勢神宮

広島県呉市焼山中央の高尾神社は、市街地に囲まれた丘の上に鎮座するお社です。ホームページには、このような由緒が記されていました。高尾神社は社伝によると鎌倉時代には既に町内宮ヶ迫に創建されており、永禄年間(一五五八~七〇)現在地に遷座した。古より地域民衆の神として帯中津日子命(仲哀天皇)産業繁栄の神・息長帯比売命(神功皇后)安産子育ての神・品陀和気命(応神天皇)開運厄除の神・外相殿四柱を奉斎し、焼山全...

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磐座を旅する巨人、藤本浩一 《シリーズその③》

歴史とは、頼朝や家康のような突出したリーダーたちが作ったものとする思想とは異なる視点から、「庶民のわたしが、庶民の立場から、庶民の歴史を書いてみたい」と述べ、名もなき人びとの生活を訪ね歩いたのは、「旅する巨人」の宮本常一さんでした。『磐座紀行』の藤本浩一さんもまた、四輪駆動車もグーグルマップもGPSもなしに、日本の歴史から忘れられたような磐座を探して、一歩一歩大地を踏みしめて歩かれた大先輩です。先日...

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プロフィール

sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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