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記事一覧

飛鳥坐神社・見えない神体山と奇妙な磐座

飛鳥坐神社(あすかにますじんじゃ)は、奈良県明日香村飛鳥に鎮座する古社です、天下の奇祭「おんだ祭」でも有名ですが、延喜式神名帳に「飛鳥社四座 並びに名神大 月次新嘗 相嘗」と記されるように、きわめて格式の高い神社だと言えます。神社ホームページには、当社には氏子がなく、創始以来代々神社をおまもりしてきた神主は、初代太宗直比古命が崇神朝より「大神朝臣飛鳥直」の氏姓を賜って以来、「飛鳥」姓で現在に至って...

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三輪山と龗神神社 (弁天)

奈良県の三輪山と、大神神社。これら大和王権誕生のカギを握る三輪山麓に、意外に大きな池があって市杵島姫神や弁天さんが祀られていることは、あまり知られていません。まずは、この鎮女池。ふつう、市杵島姫神といえば弁天さんなのですが、三輪山麓にはもうひとつ、弁天(龍神)さんを祀る池がありました。そしてその池は、何とも畏怖感あふれる特別な場所だったのです。この拝殿の背後、大きな池を挟んで、何とも神秘的な本殿が...

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『林修のニッポンドリル』・鉱業が日本史を変えた⁉

9月14日のテレビで、『林修のニッポンドリル 学者とめぐる!第二の軍艦島&石見銀山&出雲大社』という番組が放映されました。ご覧になった方もおられると思います。そこでは、東洋一の選鉱場として、日本の高度経済成長を支えた神子畑選鉱場が出ていました。この神子畑選鉱場の錫から作る最高級品質の半導体が、かつて世界を席巻したメイドインジャパンの製品を作り出していたことや、この地域の銅が奈良時代の大仏鋳造にも使わ...

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鮎屋の滝・修験の聖地か恐怖の心霊スポットか?

兵庫県洲本市鮎屋、のどかな田園地帯が丘陵部に接するところに、思いもかけず落差14.5mの鮎屋の滝(あいやのたき)がありました。ここは淡路島一の大きな滝で、八大竜王や不動明王が祀られています。さて、滝の上には大泉寺奥の院不動堂があります。この前で酒宴に興じた武士と従者が、大地震と暴風雨に遭遇したという伝承があり、畏怖感ある聖域として今も周辺の自然が保護されています。和歌山県の「那智の滝」などは、滝そのも...

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四社神社(御杖村)・倭姫伝説と磐座・石神

奈良県宇陀郡御杖村菅野の四社神社(ししゃじんじゃ)は、菅野川に面した静かなお社です。しかし、境内へ渡る橋もなければ、しっかりした道路もありません。かつては、川を渡ることが禊だったのでしょう。というわけで、現在はこんな裏口?から参拝することになります。ここには、倭姫(ヤマトヒメ)伝説がありました。倭姫は、天照大神をお祀りするのにふさわしい場所を求めて長い旅をし、最後に伊勢へたどりついたとされます。その...

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神原神社(南伊勢)・意外に複雑な歴史が潜んでいました

三重県南伊勢町神津佐(こんさ)には、神原神社が鎮座しています。車で走っていて偶然見つけたのですが、何やら古い伝統を感じたので、石段を登ってみました。本殿の横に、別の建物が見えます。下には、ひょっとすると本来のご神体かと思われる石が見えます。本殿の下も、丸石を積んでいます。どうも、石の信仰があるようです。おや、本殿背後には、立石がいくつか見えます。近寄ってみると・・・・本殿背後なら、古いご神体や磐座...

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奇妙な古代文字「鯰の歌碑」をめぐる謎

徳島県の吉野川市船戸と阿波市阿波町を結ぶ岩津橋は、橋長175mの美しい斜張橋です。吉野川河口から約40km遡ったこの地は、かつて南岸の山川町と北岸の阿波町を結ぶ渡し場でした。その岩津橋の東には、郷土の偉人とされる忠君愛国の歌人、岩雲花香翁が孝明天皇(1831-1866)に拝謁後、自作自筆の詩を彫刻させた歌碑があります。それが、これです。不思議な古代文字ですね。阿比留文字と言われているそうですが、ハング...

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愛洲の里の原始信仰(南伊勢町)

三重県南伊勢町五ヶ所、その川沿いには、こんな印象的な建物がありました。この付近からは、こんな山が遠望できました。神体山のような山容です。しかもよく見ると、頂上に鳥居が見えるではありませんか⁉神体山マニアである私たちは、・・・あれは神体山の頂上奥宮に違いない。きっと奥津磐座もあるだろう。ということは、山麓には辺津磐座があるな・・・。などと勝手に妄想して近づきます。  ☆山麓にあったのは、愛洲の里(あい...

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足神(滝原)・ドクロ型のご神体とは何者?

三重県度会郡大紀町滝原に、足神という奇妙な石神があります。瀧原宮から徒歩で10分とされていますが、足神の背後は滝原宮の境内敷地。もし滝原宮に裏門があれば、出てすぐの位置なのです。この石は、盃状穴や甌穴にも似た、何とも不思議な形状です。説明板には、道祖神のひとつとして、外来の悪霊をさえぎる神と記されています。重大な任務があるのですね。「髑髏型の石をご神体として」とも書かれていますが、皆様にもそんな風に...

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仙宮神社・猿田彦と磐座と

日暮れ間近、伊勢市から南へ約40kmの南伊勢町を走っていると、「仙宮神社」という矢印案内が目に入りました。別件で走っていたのですが、えっ、いつのまにか、あの仙宮神社の近くまで来てたんだあと、意外な近さに驚きます。磐座があるという情報は聞いていたので、せっかくだから参拝したいのですが、樹林の下はもう暗くなる時間帯でした。夕方の神社には、魔物が現われるなんて俗説を思い出します。しかし、今スルーすれば、今...

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プロフィール

sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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