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記事一覧

山口護国神社(朝来市)・幕末の血塗られた歴史と謎の巨石

朝来市山口の山口護国神社は、境内に石碑的なものが多く、普通の神社にはない独特の雰囲気でした。驚いたことに、鳥居の左側には、こんな大きな岩が鎮座しています。このお社は、もともとこれを磐座として形成された、ローカルな聖地のような気がします。ところがこの岩には、意外にも幕末の血塗られた歴史があったのです。  ☆「生野義挙」という歴史文久3年(1863)10月、徳川幕府の政治に不満を抱き、欧米諸国の脅威から国を守...

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岩戸神社と安乎岩戸信龍神社

どうしても再訪したかったお社がありました。2018年6月5日、「岩戸神社の洞窟・朽ち果てた祠と龍の悲しみ」という記事に書いた、兵庫県洲本市安乎町の「岩戸神社廃跡」です。その時の画像・・・失礼ながら、廃墟と言っても過言ではない状況です。ここには、こんな伝説がありました。この岩戸神社は以前、龍が神様を守っていた。その龍が留守をしている間に地元の人達が神様を安乎八幡神社へ移動した。そうとは知らずに戻ってきた龍...

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もうひとつの伊射奈美神社・ここにも不思議な磐座が‼

国道192号線で、徳島県美馬市穴吹町周辺を走っていると、川向こうに鳥居が見えました。雨中の不思議な雰囲気に惹かれ、橋を探して渡ります。田畑と集落の間の細い道を通り抜けて、なんとかたどり着いたのがこれです。社殿の反対側には、国道から見えた鳥居があります。川向こうの国道を走るトラックも見えますね。前回の神社同様、ここもまた、阿波國美馬郡伊射奈美神社の論社の一つです。古くは十二社大権現とも称し、貞観年間 (8...

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伊射奈美神社(美馬市)・イザナミ信仰の原郷か?

ここは、徳島県美馬市美馬町中鳥に鎮座する、伊射奈美神社(いざなみじんじゃ)です。「イザナギ」を社名にする式内社は7社ありますが、イザナミを社名にする式内社はこの阿波国美馬郡の1社のみ。イザナギの妻としてついでに祭られる・・・・と言っては失礼ですが、二柱合わせて祀られるお社と違って、イザナミ単体で祀られるのには、何か深い由来があるに違いありません。ところが下のように、いくつか磐座かと思う岩もあるものの...

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猿田彦石・伊勢神宮周辺の神々

伊勢市二見町江の、どこか懐かしい雰囲気を感じる街並みです。すると、家並みの間に、大きな岩が見えてきました。これが、猿田彦石です。特に説明板はありません。昔からずっとここにあり、周囲の街並みは変化しても、この岩はそのままの姿で長い年月を経てきたのでしょうね。狭い道の奥には、やや小さい岩らしきものも。さて、天孫降臨神話に登場する猿田彦神は、伊勢の古い太陽神ともいわれる、謎めいた神です。その猿田彦を祀る...

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韓竈神社と軍艦島とたたら

本日は、このお社を別の側面から見ます。  ☆一昨日の某テレビ番組で、愛媛と高知の山奥、不便な県境に住むおばあちゃんが出ていました。かつては鉱山があって、山奥にもかかわらず大勢の人が住んでいたようです。愛媛と高知の県境にかかわらず、なんでこんな不便な土地に・・・と思うような山奥に、神社がぽつんと存在する光景は、日本中にたくさんあります。明治期の合祀政策のためだけとは思えません。鉱山は栄枯盛衰が激しい...

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屏風神社・見たことのない特異な磐座でした‼

兵庫県朝来市生野町の銀山湖に浮かぶ淤加美神社については、先日記事にしました。その銀山湖に注ぎ込む市川を、どんどん遡ると・・・・山深い青垣峠の手前に、何とも不思議なご神体を持つ神社がありました。その名は「屏風(ついたて)神社」で、少比古名命を祭っています。山の斜面にある、大きな岩壁の前に鎮座する神社のようにも見えますが、背後はただの岩壁ではありません。まさに屏風のような、一枚岩で単体の「壁」なのです...

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多景島の巨石祭祀と天白磐座遺跡と井伊直弼

滋賀県彦根市の沖合に浮かぶ多景島。同じ琵琶湖の島でも、人が多く住む沖島や、観光地として有名な竹生島に比べると、それほど知られていません。多景島に上陸しようとすれば、一日に一便の船便しかなく、滋賀県民でも行ったことがないという方が多いと思います。その多景島は、彦根市街地から約6.5kmの距離に浮かぶ周囲約600mの小さな島で、島全体が日蓮宗見塔寺の境内となっています。多景島という名の通り、見る角度で...

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内尾神社(丹波市)・源頼朝とウガヤフキアエズと鉱山

兵庫県丹波市氷上町三原の内尾神社です。静謐で神さびた、まさにご神域という雰囲気のお社です。往古大宝2年(702)三原奥丹治大登峰に建てられた山伏の宿堂に、春日大明神・地蔵権現・八幡宮・天神・弁財天を勧請して法道仙人が千日の行法をつとめられたのが内尾神社の起源とされています。文治元年(1185)に源頼朝が神域を献じ祈願所となり 俊乗(しゅんじょう)上人により現在の地にお社が創建されました主祭神は「咩咩草葺不...

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大岩の山の神(潮石)・伊勢土着の謎めいた神々

三重県度会郡大紀町滝原に、皇大神宮別宮 瀧原宮が鎮座しています。(ウィキペディアより)天照大神を過去に祀っていた場所を元伊勢と呼びますが、数々ある元伊勢の中で、格式の高い別宮とされたのは瀧原宮のみという、重要なお社です。伊勢市の宮川河口から約40km上流に位置し、伊勢神宮の公式ホームページにも元伊勢と紹介したうえ、神域内の樹齢数百年を越える杉の木立に囲まれた参道と谷水の流れを利用した御手洗場は内宮を連...

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プロフィール

sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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