紅かす山ピラミッド説のロマン
- 2022/05/30
- 06:00

これは、日本を代表する神体山である、滋賀県東近江市の太郎坊山です。この本のカバー写真にもなっていたほどです。これが、下から望遠で見る本殿です。その本殿付近。その本殿に登って、南西方向を眺めると、こんもりとした形の良い小山が見えます。この山は、滋賀県近江八幡市安土町内野の「紅かす山」です。(内野山、外廻山など、異名もあるようです)この山は、かつてサンデー毎日のキャンペーンから始まった「日本のピラミッ...
岩上神社(南丹市)・ご神木に抱かれた岩神様の奇観
- 2022/05/28
- 06:00

各地に岩上神社というお社があります。岩上=岩神であることはいうまでもありません。その多くに、磐座あるいは石神が祀られています。例えば、石川県小松市岩上町に鎮座する、岩上神社。『郷村名義』にはこの村の宮の上に大岩あり、よりて岩上村という。この烏帽子岩、岩上村にあり、高さ十五間程にて形、烏帽子ににたり。古へはこの岩を神と崇め、村名の文字、岩神村と書きよし。と書かれているそうです。それにしても、なんだか...
イザナギ・イザナミ神話と潜戸に秘められた深い謎
- 2022/05/26
- 06:00

前回は、淡路島と伊島にイザナギ・イザナミ信仰が強いこと、そしてしばしば巨石・磐座信仰を伴う事を記事にしました。神話学の第一人者とされる松前健先生は、この二神が、皇祖神アマテラスの親神とされ、高天原パンテオンの上席に位置を占めるに至る前は、単に淡路島を中心とする漁民集団「海人(あま)」たちの奉じる一地方神であったことは、つとに証せられている。イザナギ・イザナミは、もともと淡路の海人の奉じる創造神であ...
イザナギ神と巨石ライン
- 2022/05/24
- 06:00

不思議な事実があります。淡路島を代表する・・・・というより、日本を代表するレベルの巨大な立石が、直線上に並んでいます。しかも、イザナギ・イザナミと関係が深い所ばかり・・・ピンク色のポイントは、前回の記事でクローズアップした、沼島の上立神岩です。イザナギとイザナミの2柱の神がオノゴロ島に降り立ち、イザナギが左から、イザナミが右から天の御柱(あめのみはしら)を回って婚姻を行いますが、この上立神岩が天の...
大地震で海に沈んだ「白石村」の話
- 2022/05/22
- 06:00

淡路島の最南端に、土生(はぶ)港という小さな港があります。そこからは、沖合4.6kmの紀伊水道に浮かぶ、面積2.71㎢の小さな島、沼島に向かう連絡船が出ていました。一日十便、所要時間約10分で、大人片道480円のプチ船旅です。小さな島らしい路地。集落を抜けた、島の反対側には、上立神岩がそびえています。沼島は日本神話の初めに登場する「おのころ島」の有力比定地とされ、上立神岩は天の御柱ともされます。 ☆先日、こ...
根源的な問い・・・神社と寺の区別は本当にあるのか?
- 2022/05/20
- 06:00

これは、伏見稲荷大社の巨石信仰です。次にこれは、某所のお稲荷さん。まさに原始信仰、磐座信仰ですね。しかし、伏見稲荷大社と違って、ここは神社ではありません。日本三大稲荷のひとつともされる最上稲荷(さいじょういなり)で、岡山県岡山市北区にある日蓮宗のお寺です。岡山県内で唯一、廃仏毀釈の被害を逃れた所といわれ、「神仏習合」の祭祀形態を現在も残しています。つまり、稲荷信仰は神社にもお寺にもあるわけですね。...
神社の下の地底世界
- 2022/05/18
- 06:00

『黄泉の国(よみのくに)』といえば、死者が行く地下の世界ですね。これとは反対に、死者が生き返ると「黄泉帰る」となります。草彅剛主演で2003年1月18日に公開された、映画『黄泉がえり』は、死んだはずの人が蘇ってくるという超常現象がテーマでした。3か月以上のロングラン大ヒットとなり、興行収入は30.7億円を記録したそうです。閻魔様のいる地獄より、「黄泉の国」の方が、日本人の伝統的な心情にフィットするのかもしれま...
元伊勢伝承と御在所岳
- 2022/05/16
- 06:00

三重県菰野町と滋賀県東近江市の境にある、標高1212 mの御在所岳。鈴鹿山脈の主峰として、日本二百名山にも選定されている名峰です。ではそもそも「御在所」とはどんな意味なのでしょうか?≪菰野町 歴史こばなし第290回≫において、郷土史家の佐々木一さんがこう記されていました。古くから御在所山の名のおこり、いわれには次のようなはなしが伝えられています。垂仁天皇の皇女、倭姫命(やまとひめのみこと)が 天照大神の神霊を奉...
名前のない不思議な神社の話
- 2022/05/14
- 06:00

グーグル地図を拡大して見ていると、「神社」としか書かれていない鳥居マークがよくあります。今日は、そんなお社の不思議な話です。 ☆前回の記事ですが、猪名川町槻並に鎮座する素盞嗚神社には、謎の丸石がありました。実は、同じ猪名川町の笹尾に、これと同じような丸石があったのです。グーグル地図では『笹尾祠』と記され、神社とは書かれていません。それがここです。鳥居をくぐると、奥にも祠が二つありました。それぞれ違...
槻並素盞嗚神社・巨大な立石と謎の文様
- 2022/05/12
- 06:00

兵庫県の猪名川町槻並(つくなみ)に鎮座する、素盞嗚神社。祭神はもちろん素盞嗚命(スサノオノミコト)。これが由緒書きのようです。創立年不詳 文明十三年三月拝殿の上棟式を行うと記されています。おや、本殿は?ちなみに文明13年は1481年で、足利義澄が室町幕府第11代将軍だった時代です。あるいは『門松は冥土の旅の一里塚 めでたくもありめでたくもなし』で有名な一休さんがなくなった年でもあります。さて、境内で驚い...