空海・最澄の東西線と神武天皇即位の不思議な関係とは?
- 2021/02/28
- 06:00

空海にも最澄にも共通する、謎の東西線が前々回の記事でした。その中で最も重要な要素は、それぞれの東西線における① 生誕地(これは最澄)② 現在も食事が運ばれ続けている御廟(墓)(これは空海)③ 異国から投げた重要アイテムの落下地点(最澄)(空海)この三種類でしょう。最澄も空海も、それぞれ極めて重要な三点が、同じようにそれぞれの線上に並ぶ事は、単なる偶然だとは考えられません。何らかの共通した宗教的・呪術的...
累々たる巨石に宿る神霊
- 2021/02/26
- 06:00

前回の続編です。これは、京都府亀岡市東別院町の「玉依神社」です。タマヨリビメ(タマヨリヒメ、玉依姫)は霊(たま)の憑(よ)りつく巫女神とされます。本殿背後は巨大な岩盤で、その上には丸い玉のようにも見える巨岩が置かれています。いうまでもなく、本殿背後の岩は神様の降臨する磐座であり、その中でもわざわざ置かれたこの岩こそが「玉依姫」をシンボライズする磐座なのでしょう。タマシイの依りつくタマの石と考えれば...
巨石の丘(茨木市)
- 2021/02/24
- 06:00

京都府亀岡市と大阪府高槻市・茨木市の府市境付近には、ほとんど知られていない巨石・磐座文化が結構存在します。緑色は亀岡市の鎌倉神社。アズキ色は高槻市の諏訪神社。紫色の巨石群と黄色の八大竜王は、いずれも茨木龍王山にあります。そして今回紹介するのは、オレンジ色マーク、茨木市の山中にある「巨石の丘」です。グーグル地図でこの岩を見つけた時、「何これ?、こんなの昔はなかったのに・・」と不思議でした。忍頂寺から...
岩蔵寺の東西線と神武天皇即位地の深い謎
- 2021/02/22
- 06:00

日本の宗教史を考える場合、誰も言わないけれど、実は大変重要だと私が考えている場所があります。それは、滋賀県野洲郡野洲町大篠原の岩蔵寺(がんぞうじ)です。ここが畏怖感漂う重要な聖地か、それともごく普通のお寺か、皆様に見て頂きたいと思います。これです。いかがでしょう。岩蔵寺(がんぞうじ・いわくらでら)という名が示すような、小さな岩は散見できます。しかし目を見張るようなものではありませんね。美しい池や行場の...
アラハバキ神が岩手県のコロナ感染を防いでいる?
- 2021/02/20
- 06:00

2020 9 11付 岩手日日新聞の記事(Iwanichi Online)に岩手を守る結界? ロマンあふれる六芒星という見出しで岩手県の一関・平泉では、磐座やアラハバキ・田村麻呂関連の神社などを結ぶと六芒星になるという内容の記事がありました。一部引用します。・・・古代蝦夷から続く、岩への信仰・・・岩手の南の玄関口・一関で「岩手の六芒星」が話題になっています。古来、東北では自然神(アラハバキ)信仰、巨石をまつる磐座(いわ...
天空の伝説・『君の名は』と空海と隕石落下
- 2021/02/18
- 06:00

前回・前々回は、ニギハヤヒ降臨の地を探ってきました。じつはこの周辺、きわめて特殊な地域なのです。妙見・七夕・隕石落下といった、天空にかかわる伝説がぎっしり詰まっていました。そしてなぜか目立つ巨石文化。下の地図をご覧ください。茶色・・・・・磐船神社オレンジ・・・機物神社黄色・・・・・交野山紫色・・・・・獅子窟寺アズキ色❔マーク・・・星田妙見宮と星ノ森之宮と降星山光林寺茶色の磐船神社には、ニギハヤヒが...
饒速日(ニギハヤヒ)とハンバーガー岩の謎
- 2021/02/16
- 06:00

饒速日(にぎはやひ)命が磐樟船に乗って降臨した哮が峰とはどこなのか、そしてハンバーガー岩とは何なのか、その後半です。下は、大阪府交野市の「星のブランコ」を渡って振り返ったところです。吊り橋なのに、なぜこんな名前がついたのか?それは、交野市が七夕伝説の里であり、獅子窟寺で弘法大師空海が天から星を降らせた降星伝説(八丁三所)や北斗七星を祭る星田妙見宮など、星に因んだ歴史が多い街だからのようです。例えば...
ニギハヤヒ降臨の哮が峰をめざして
- 2021/02/14
- 06:00

これは、大阪府交野市の磐船神社です。磐船神社の御神体は、高さ12メートルの巨石です。磐船神社ホームページにはこう書かれています。物部氏の遠祖神(とおつみおや)天孫饒速日命をお祀りする神社です 天の磐船を御神体とする饒速日命降臨の聖地です。十種瑞宝鎮魂は日本の祈祷の根本であり、饒速日尊が天照大神より授かり伝えたものです 御神体や行場岩窟をはじめとする巨石群は古代の磐座祭祀を現代に伝え、古代の人々と同じ...
神武天皇伝説を大胆に推理する!
- 2021/02/12
- 06:00

これは鹿児島県の西南端、笠沙にある「笠沙宮跡」です。つまり高天の原から天孫降臨で高千穂に下りた、ニニギ尊の宮居だといわれます。しかし、私にはとても「宮」があるような場所には思えません。かなり無理があるように感じます。.前回紹介した立磐神社もこの笠沙宮跡も、古代からの重要な信仰遺跡、居住遺跡であることは確実です。ひょっとすると縄文時代に起源をもつ重要な場所かもしれません。しかし、天孫降臨神話と神武東...
建国記念の日と神武東征神話を推理する!
- 2021/02/10
- 06:00

2月11日は、古事記や日本書紀で初代天皇とされる神武天皇が、橿原神宮付近で即位した日とされます。下は、現在の橿原神宮です。「日本書紀」には、神武天皇即位を紀元前660年1月1日 (旧暦)と記されるため、それをグレゴリオ暦に換算した日付が2月11日なのです。(ただし当初は1月29日)この神武天皇の実在性については、様々な学説や立場があります。まったく架空の人物とする説から、実在した人物とする説まで、まさに喧々諤々。...