錦秋の絶景と神々の峰
- 2020/11/29
- 06:00

無彩色の冬の手前にある、華麗な錦秋の絶景。しかしコロナの第三波のおかげで、ことしは例年になく紅葉を見る機会が限られましたよね(*_*)そこで信仰の場、祈りの場の秋色特集でお楽しみいただければと思います。 ☆まずは、兵庫県姫路市、播磨アルプスの盟主である桶居山(オケスケヤマ)です。JRの車窓からも目立つ円錐形の山容は、神々の座す山の気高い雰囲気が漂います。尾根筋の岩峰。この尾根筋の下には、こんな神社があ...
神島ゲーター祭と大神神社繞道祭と太陽信仰
- 2020/11/27
- 06:00

伊勢斎宮のほぼ真東に浮かぶ神島には、元旦の早朝に、太陽信仰に関わる「ゲーター祭」が行われていました。ちょうど一年前、大晦日の宿泊について神島の民宿に問い合わせたところ、「大晦日は空き部屋ありますよ」という返事でした。ゲーター祭を見るために本土から渡ってくる観光客や研究者も多いと聞いていたので、よろこんで予約をお願いすると、「ゲーター祭は今年も中止なんですが・・・」えーっ???過疎化のために祭を執り...
『太陽の道』、弥生の大集落『唐古・鍵』、そして『卑弥呼』
- 2020/11/25
- 06:00

下の不思議な建物をご覧ください。いかがでしょうか。周囲の景色を見なければ、現代中国の田舎にある、お寺のような建物かと思われたかもしれませんね(^^♪実はこれ、弥生時代を代表する巨大な環濠集落のひとつ、奈良県田原本町の『唐古・鍵遺跡(からこ・かぎいせき)』の復元楼閣なのです。発掘された土器に描かれていた絵画を元に復元されました。弥生時代にも高層建築があったということが分かる、大変貴重な発見なのだそうです...
伊勢斎宮と神島・太陽の道を再度考える
- 2020/11/23
- 06:00

元祖『元伊勢』の檜原神社。そして、最後の『元伊勢』にあたる伊勢斎宮。これらが同じ緯度に並ぶことから出されたのが、「大和の原像」(大和書房、1973年)という本でした。この本で小川光三さんは「太陽の道」を提唱したのです。檜原神社と伊勢斎宮跡のほか、卑弥呼の墓説もある箸墓古墳、大坂山(穴虫峠)、長谷寺、室生寺をはじめ、大和盆地を中心とする著名な遺跡、社寺などが北緯34度32分の線上にほぼ一直線に並び、西は堺市...
伊勢内宮の五十鈴川と竹野川の鬼伝説に秘められた太陽信仰
- 2020/11/21
- 06:00

これは、伊勢内宮の五十鈴川。言うまでもなく、五十鈴川は身を清める大切な川です。もちろん参拝者だけではありません。遷宮の儀では、ご神体を新たな正殿に移す遷御の儀に先立ち、川原大祓(かわらおおはらい)が五十鈴川で行われます。これは、ご神体を収める仮御樋代(かりみひしろ)や新調した装束・神宝などのほか、遷御に参加する祭主や神職がおはらいを受けるという重要な儀式です。その五十鈴川にかかる宇治橋では、冬至の...
竹野神社・斎宮と天照大神がなぜここに!
- 2020/11/19
- 06:00

京都府京丹後市の竹野神社(たかのじんじゃ)は、いろいろと謎めいたお社です。拝殿には天皇家ゆかりを意味する「菊の御紋(菊花紋)」と皇室専用の家紋「桐花紋」が彫られており、天皇家と深い縁がある事が判ります。境内入り口には、池と祠。厳島神社でしょうか。清々しくもしっとり落ち着いた参道を進むと、立派な唐門。その奥にあるのが、流造の本殿。本殿の右手には、斎宮神社がありました。由緒によると、第9代開化天皇の妃...
天橋立・雪舟『天橋立図』は空から見た??
- 2020/11/17
- 06:00

大江山いく野の道の遠ければ まだふみもみず天の橋立(天橋立観光協会様HPより)『丹後国風土記逸文』にはこう書かれています。国をお生みになった大神の伊射奈芸命(いざなぎのみこと)が天に通おうとして梯子を造り立てたもうた。それ故に天の椅立といった。ところが大神がお寝みになっている間に倒れ伏した。そこで久志備(くしび・神異)であられると不思議にお思いになった。それ故、久志備の浜といった。天橋立には、天ま...
立岩(丹後)・鬼を封じ込めた超巨岩と『君の名は。』の隠れ聖地
- 2020/11/15
- 06:00

京丹後市間人(たいざ)の後ヶ浜に、異様な岩塊があります。立岩と呼ばれ、周囲1km、高さ20mという、全国屈指の大きさを誇る柱状節理の玄武岩です。 下は、違う角度から見た立岩。(海の京都DMO様のブログより)何やら像があります。ここには聖徳太子の生母であり、第31代用明天皇の皇后、間人皇后の伝承が残っています。これは行者が岩と水無月神社。この説明板には、立岩まで泳いで岩をよじ登り、岩上に御幣を立てる神事の写...
徐福と浦島太郎と元伊勢
- 2020/11/13
- 06:00

徐福伝説については何度か記事にしていますが、京都府与謝郡の伊根町にある新井崎(にいざき)神社には、有力な徐福伝説が語り伝えられていました。改めて訪問しましたので、写真をご覧ください。海に向かった本殿です。その横から道をたどると、岩屋があります。そこから少し海へ下ると、箱岩です。神社正面の海岸です。「立神」ともいうべき不思議な立石には、釣り客の頭部が見えているので、大きさがある程度わかると思います。...
元伊勢 日室ヶ嶽・原始のアマテラスはここに降臨したのか?
- 2020/11/11
- 06:00

皇大神社(元伊勢内宮)の神体山とされる日室ヶ嶽(ひむろがたけ)は、太古日本のピラミッド説もある、まさに神秘の山です(^^)/その遥拝所へ行くには、前回記事にした元伊勢内宮の左背後に回り込んで、天岩戸神社に向かう林道を歩きます。しばらく山中を歩くと、夢にまで見た?日室ヶ嶽遥拝所(一願さん)に到着。なるほど、なかなか麗しい山容ですね。古代信仰において、神が降臨するのにふさわしい佇まいです。さて今年の06月22...