春日大社の創建神話・最も神に近い聖地を実感!
- 2020/07/30
- 06:00

奈良の春日大社は、日本でもっともよく知られているお社のひとつでしょう。20年に一度、社殿を美しくする「式年造替」はこれまで60回を数え、60回を越えるのは「伊勢神宮」と「春日大社」だけなのだそうです。朱色鮮やかな社殿だけでなく、地味ながら磐座等もしっかりあります。境内には平安時代より奉納の始まった約3000基の燈籠があり、古くは300年以上の時を経たものも多くあります。そもそも社寺の参道に燈籠を並べる風...
伊勢の夫婦岩と英国のストーンヘンジの共通性が示すもの
- 2020/07/28
- 06:00

これは、伊勢神宮より車で20分程度の距離にある、二見が浦の夫婦岩です。最初に見たとき、失礼ながら注連縄がなければ、どこにでもある海岸の岩じゃん!と思いました。ところがその昔、伊勢神宮を参拝する人はまず二見が浦で禊を行い、身を清めました。「浜参宮」です。ではなぜ、この夫婦岩がそれほど重要視されてきたのか。その秘密は、この図に凝縮されていました。「天照大神と前方後円墳の謎 (大和岩雄)」より夫婦岩の沖には...
斎場御嶽と安須森の絶景・沖縄の聖地に共通するもの
- 2020/07/26
- 06:00

琉球王国最高の聖地と呼ばれる斎場御嶽(せーふぁうたき)は、琉球国王や聞得大君の聖地巡拝の行事を今に伝える「東御廻り」(アガリウマーイ)の参拝地として、現在も多くの人々から崇拝されています。この三角の隙間を抜けると、岩壁に囲まれたこんな場所があります。東側は開けていて、海と島が見えます。この島が、神の島として特別視される久高島です。 ☆こちらは、琉球最初の歴史書『中山世鑑』の琉球開闢神話で、祖神ア...
泉岡一言神社・社殿を拒否する神の謎
- 2020/07/24
- 06:00

福井県三方上中郡若狭町中野木に鎮座する泉岡一言神社。このお社は、「心清らかに、誰にも言わずに、一つだけお願いすれば、その願いごとを叶えてくださる」と伝えられています。ところが不思議なことに、祭神の一言主之大神が「宮や祠を作るな」と告げたために、社殿がないというのです。奈良の大神神社と同じように、ご神体は磐座や神体山(三輪山)であり、あえて本殿を設けないのでしょうか?大変興味深い神社のようです。では...
岩戸神社と伝説の甌穴・ここにもあった神籠石
- 2020/07/22
- 06:00

徳島県吉野川市山川町岩戸に、天石門別命と天太玉命を祀る岩戸神社があります。境内には、天底立尊と建御名方命を祀る建美神社も。ここは山崎忌部神社の境外摂社で、阿波忌部氏の聖域のようです。磐座らしい巨石・露岩がたくさんあります。説明板によると、この地は元々吉野川の川岸で、その流れによる甌穴があるのだとか。驚いたことに、いちばん大きな岩を「神籠石」と呼ぶと書かれています。うっかりして甌穴を写していないので...
熊野(いや)神社・徳川吉宗を伝染病から救った神社の不可解な謎とは?
- 2020/07/20
- 06:00

徳川吉宗といえば、松平健が演じる「暴れん坊将軍」ですよね。(昭和世代?)その吉宗は、徳川御三家の紀州藩第5代藩主でした。和歌山が地元というわけです。これは、その和歌山県御坊市熊野987番地に鎮座する熊野神社。ここには、こんな伝説があります。吉宗が藩主になって間もない頃、熊野神社の巫女がお告げを出します。江戸にいる吉宗が疱瘡にかかるというのです。あわてて使者を江戸に送りますが、品川で江戸からの使者に出会...
高麗島アトランティス伝説と王位石
- 2020/07/18
- 06:00

京都府舞鶴市のはるか沖合に見える冠島は、宝元年(703年)に沈んだ幻の台地「凡海郷(おおしあまごう)」の高い山の頂と伝えられていることを以前記事にしました。いわば『日本のアトランティス』です。『丹後風土記残欠』に、ときに大宝元年(701)三月己亥、地震三日やまず、此里一夜にして蒼海と為る。漸くわずかに郷中の高山二峯と立神岩、海上に出たり・・・と記されます。大勢の人を飲み込んだ大地の沈没を、これ以上ないという端...
熊山遺跡・和製ピラミッドの謎に迫る!
- 2020/07/16
- 06:00

岡山県赤磐市奥吉原に、熊山遺跡という階段ピラミッドのような遺跡があることは、以前に紹介しました。今回はその続編です。最下部は、一辺11.7mの方形基壇一段目は、一辺7.7m、高さ1m二段目は、一辺5.2m、高さ1.2m三段目は、一辺3.5m、高さ1.2mの石積み構造です。 2段目には、龕(がん)と呼ばれる四角い横穴が4面に設けられていました。現地の説明パンフには、こう書かれています。古くはその形状から、僧尼が戒律を授か...
出雲と諏訪の神社で見た不思議なモノ
- 2020/07/14
- 06:00

前回、荒神谷遺跡の上にある、「荒神神籬」を紹介しました。自然石のままなら、明らかに磐座なのですが、スサノオ神の名前が彫り込んであります。つまりは、石碑という分類に入るのかもしれません。では、磐座と石碑には、そんなに違いがあるのかを考えてみたいと思います。 ☆荒神谷遺跡のある尾根筋は、北方の平野部に伸びています。その端に鎮座する神社が「諏訪神社」です。古代出雲の核心部かもしれない場所に、なぜ「諏訪...
知られざる古代出雲の聖地とは?
- 2020/07/12
- 06:00

「荒神」というと、台所の神様をイメージする人も多いと思います。しかし、こんな場所にも、荒神様が・・・対岸には、不思議な露岩もあるようです。どう見ても、ここは台所と関係がなさそうですね。滋賀県彦根市の荒神山にも、古い巨石・磐座信仰があります。まずは山麓の蛇岩。山中にある稲村神社にも、境内に堂々たる磐座がありました。やはり、荒神は必ず台所の神様だというわけではなさそうです。ウィキペディアの「荒神」には...