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記事一覧

宝塚市の大岩稲荷・知られざる原始信仰を訪ねて!

歌劇で有名な、兵庫県宝塚市。その山間部、切畑にあるのが大岩稲荷です。ずっと以前、兵庫県の道路地図を見ていて、このお社を偶然見つけました。名前から推理すると、大きな磐座があるかもしれません。しかしまあ、名前と中身は大違いというパターンも多々あります。「大岩」が本当にあるのかと、いろいろ調べたのですが、情報はみつかりません。どこのインターからも遠く離れた地域ですが、とにかく行ってみるしかありません。そ...

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吉備津神社・奈良にひっそり佇む神秘の古社

奈良県山辺郡山添村西波多に、吉備津神社が端座しています。一般の観光客が行くことのない、人里離れた地域です。茶畑の奥に、鳥居が見えました。山の神の石碑と磐座?を見ながら、階段を上ると、露岩の前に拝殿があります。拝殿の背後は、独特の畏怖感や迫力を感じる、岩屋状の巨石です。由緒書には、神が降臨し給う岩石信仰をそのまま継承して今日に及び、その起源は極めて古いと書かれます。おそらくこれが、本来のご神体なので...

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コロナ感染ゼロ、宮沢賢治、遠野、そして巨石文化・謎めいた岩手県を考える

いまだに新型コロナ感染者ゼロという、不思議な岩手県。奇跡ファクターXが、ここには存在するのでしょうか?私は宮沢賢治が大好きで、学生時代に東北地方へ初めて旅行した時、真っ先に行ったのが花巻でした。(花巻農学校教諭時代の賢治)北上川のほとりにぽつんと一軒あった『宮沢先生遺墨の店』で何かを買ったのですが、その建物が「羅須地人協会」の庭にあった建物だとは、ごく最近知って驚きました。お店の年配の女性が、宮沢...

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河童と巨石と『遠野物語』・岩手という神秘

これは、兵庫県福崎町の「辻川山公園」の池に出没する、河童の河次郎(がじろう)さんです。つい先日も、テレビに出ていた人気者なんです(^^♪これらは、日本民俗学の開拓者、柳田国男の故郷ということから作られたものです。(ウィキペディアより)柳田国男は、「故郷七十年」のなかで、市川の河原にある駒ヶ岩とガタロ(河童)についての思い出を書いています。その駒ヶ岩です。この岩周辺にはガタロ(河童)がいて、「お尻をぬかれ...

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吉備津彦神社の夏至信仰と磐座と水

昨日の夏至日食、関西では雲が出ていて見にくいところが多かったようです。残念!さて、『夏至(太陽の力が最も強い日)の日出には太陽が正面鳥居の真正面から昇り神殿の御鏡に入ることから「朝日の宮」とも称されてきました』というホームページの記述からもわかるように、備前一宮の「吉備津彦(きびつひこ)神社」は、夏至の太陽祭祀が色濃い神社です。(ただしこれは冬至のころの夕日)社前には大きい池があります。私が勝手に思っ...

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今年の夏至は日食!・そして巨石文化と太陽祭祀を考える

2020年の夏至は6月21日(日)で、なんと全国で日食が見られるそうです。日本では16~18時ごろで、西日本ほど大きく欠け、最大食分は那覇で約0.84、東京で約0.47、札幌で約0.29なのだそうです。(国立天文台ホームページより)  ☆夏至の日の日食は、古代では大変な出来事だったと思います。卑弥呼は日食を予言できず、その霊力を疑われて殺害されたという説も有力のようですが、夏至は世界的に重要な祭祀日です。今年のパターンな...

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謎めいた『押戸石』は古代シュメール遺跡?

熊本県阿蘇郡南小国町大字中原、何もない広大な丘陵地帯に、「押戸石(おしといし)の丘」(標高845m)があります。最寄り駅の阿蘇駅から車で40分、小型のレンタカーでもないと、なかなかたどり着けない場所です。ここには、シュメール文字に象徴されるペトログラフ(岩刻文字)があり、縄文時代から続く遺跡なのだとか。これが、押戸石巨石群の中心たる三角の巨岩です。これは、ひと昔以上前、霧と小雨の日に撮った写真です。た...

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よく考えると不思議な『龍神』『蛇神』という謎

魚が水の存在を意識しないように、当たり前すぎて見逃していることはたくさんあります。「龍神信仰」というのも間違いなくその一つです。神社の手水舎では、ほとんどの場合龍の口から水が出ています。ところがたまに、ウサギやキツネなど、龍以外の口から水が出ているお社があります。「おっ、珍しいから写真に撮っておこう・・・それにしても、神社によって祭神も建築様式も違うのに、なんで手水舎は99パーセント龍なのかなあ・...

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“こんぴらさん”神社庁離脱の衝撃・あるべき姿のお社とは?

一昨日、DIAMOND online のスクープニュースで、 神社本庁激震!“こんぴらさん”が離脱、「本庁は天皇陛下に不敬極まる」という衝撃のネット記事が駆け巡りました。785段の石段で有名な、香川県の金刀比羅宮が、全国8万社の神社を包括する宗教法人、神社本庁の傘下からの離脱を決めたそうです。背景には、不祥事や疑惑が続出する神社本庁への反発があるのだとか。(ウィキペディアより)≪さらにここにきて、各地の下部組織である各...

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これが神社信仰のミッシングリンクか?

本日は、こんな景観の話題です。神社といえば、日本の最も伝統的な存在と思われています。しかし、鳥居と手水舎と拝殿と本殿がそろう、きわめてなじみ深い景色は、そう古い時代からあったわけではありません。さらに、二礼二拍手一礼や御朱印も、そう古い伝統ではないのです。例えば御朱印。その起源は、奈良・平安の昔。神社仏閣に書写した経典を奉納した際に戴いた「納経受取(のうきょううけとり)の書付」ではないかといわれて...

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プロフィール

sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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