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記事一覧

機具岩・神が残した置き土産の伝説

能登金剛の代表的な奇岩の一つである「機具岩(はたごいわ)」は、機織りの神様の伝説を生んだ夫婦岩です。国道249号線に平行する側道沿いに、駐車場と展望台がありました。高さは16メートルと12メートル。しめ縄で結ばれたその姿は、ここが神聖視されていることを示しています。伊勢の二見にある夫婦岩に似ていることから、別名「能登二見」とも呼ばれていますが、こちらでは大きい岩の方が女岩、小さい岩の方が男岩なのだそう...

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赤神トンネルとトトロ岩・ちょっとナンダコレ!な光景

ちょっと面白不思議な光景が能登にありました。まずは、赤神トンネルです。能登金剛から5mほど北に位置する、このトンネルの入り口付近だけが、異様に赤いのです。なんとも、ここだけが不思議な色なのです。トンネル工事の関係で、周囲と違和感ないよう、入り口上部は彩色されていますが、海も山も赤い景色は極めて珍しいと思います。トンネルを超えたところには、道の駅赤神や赤神崎という地名がありますから、由緒ある地名なの...

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ヤセの断崖と関の鼻・景勝地の崩壊と再生

能登半島国定公園を代表する景観の一つ、荒々しい海岸で知られる能登金剛は、石川県羽咋郡志賀町の日本海沿いにあります。その中でも、松本清張原作の映画『ゼロの焦点』で、悲劇のヒロインが最後に身を投じた舞台として有名なのが「ヤセの断崖」です。この映画の影響を受けて、一時は年間18人以上の自殺者が出たそうですから、なんとも微妙な観光地です。ところが、遊歩道や柵が新しく整備された様子にもかかわらず、あまり断崖絶...

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天狗岩稲荷神社・「恐怖の念に襲われます」という説明板のお社

兵庫県三田市母子(もうし)といえば、JR三田駅から母子行のバスで揺られて45分。三田市の最北端で、標高450m以上の高地に位置する山間部の集落です。三田のチベットとも呼ばれるのだとか。その母子からさらに北へ、最後は未舗装の狭い道を進むと、近畿自然歩道の一部と重なります。その標識に従って「稲荷神社」へと進みます。最後は、こんな岩が出迎えてくれました。説明板には、なんと「恐怖の念におそわれます」と書かれていま...

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能登のキリコ・ド迫力の御神燈

能登半島の穏やかな田園地帯を走っていると、遠くに妙なものが見えました。なんだか気になって近づくと・・・・なんだコレ! 真ん中に立っているのは何?橋の名前は「キリコ橋」ですから、これはどうも、能登地方のお祭りに登場する「キリコ」を模したもののようです。それにしても、キリコって、本物はこんなに巨大なのでしょうか?そしてこれは、お祭りでどんな役目があるのでしょうか?調べてみると、輪島市には、「キリコ会館...

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八幡神社(篠山市)・大蜘蛛伝説の岩窟とは?

兵庫県篠山市、篠山川の最上流に位置する「大芋」は、大きい芋と書いて、「おくも」と呼んでいます。残念ながら2016年末に閉校しましたが、「大芋小学校」もありましたから、ある程度の広がりをもつ地名です。この「大芋」という地名、大きな芋がとれるとか、農業的なのんびりとしたイメージがしますが、歴史的には「大雲」と書かれた時代もあり、どうも作物の芋とは関係ないようです。それどころか、こんな語源が・・・・それ...

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木庭神社・姫路の海を見下ろす古代信仰

木庭神社(きにわじんじゃ)は、兵庫県姫路市木場(きば)に鎮座するお社です。木場の旧地名が木庭であったため、神社名は木庭神社になっているそうです。ここは海岸沿いの高台のため、風光明媚な瀬戸内海が広々と見下ろせます。由緒書によると、1615年(元和元年)に木場の長者であった三木九右衛門宋栄による創建と伝えられ、木場の産土神とされます。また、姫路市白浜町の松原八幡神社の別宮です。祭神は10神と、極めて多くの神...

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毘沙門窟(篠山市)・年に一度朝日が照らす巨大洞窟とは?

篠山市小原、国道道173号から毘沙門橋を渡ると、そこは小原自然公園。公園と言っても、ベンチひとつありません。古い案内図が立っているだけです。11月初旬に一度訪問した時には、マツタケやら狩猟やらで、なんと入山禁止期間。道にロープが張ってありました。がっかりです。国道沿いの畑で作業中の方にお聞きすると、親切にも関係者にその場で電話をしていただき、入山禁止期間の詳しい日程を教えていただきました。そして二週...

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沙弥島と瀬居島・大地震で沈んだ島と神社

昨日は、大地震で沈んだという冠島・沓島の記事でした。しかし、大地震や津波で消えた、沈没したという伝承は各地にあるようです。大分県別府湾内の瓜生島、長崎県五島列島の高麗島、鹿児島県甑島列島の万里ヶ島などは、いずれも一夜にして沈んだという伝説を持ち、日本のアトランティスとも称されます。そして今日紹介するのは、やはり津波で島の一部が消えたという伝説をもつ、香川県の沙弥島(しゃみじま)と瀬居島(せいじま)です...

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冠島の立神と若狭のアトランティス

昨日の記事で、若狭湾に面した不思議な洞窟、穴観世音大菩薩(穴観音)を紹介しました。境内の掲示板には、こんな説明が貼ってあります。ブレて読みにくいのですが、こんな文がありました。古代に神がよりついて開かれたという神崎(舞鶴市内)は、田辺藩の塩浜であった。その白砂青松が続く海水浴場のはずれに、洞穴遺跡を思わすような穴観音がある。大きな岩がもたれあって口を開き、中には観音さまなど3体と両側に地蔵さんが祀られ...

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プロフィール

sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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