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記事一覧

弥谷寺・弘法大師と岩窟信仰のお遍路聖地

四国霊場第71番の弥谷寺(いやだにじ)は、岩窟信仰・岩屋信仰の名刹です。弘法大師学問修行之遺跡とも称されます。ここは、香川県三豊市三野町、古来より霊山(弥山)として信仰された弥谷山の山中にあります。この弥谷山は、日本三大霊場(恐山・臼杵磨崖仏・弥谷山)の一つともされるそうです。大変古くからの民俗信仰の地であることはまちがいありません。また、お遍路の元となった、辺(遍)路信仰(へじしんこう)の1つといわ...

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能勢妙見・北極星信仰の世界的聖地に立つ不思議な建築物とは?

まずは、夕日に照らされた下の建物をご覧ください。これはいったい何か?大阪府豊能郡能勢町野間中の能勢妙見山というお寺の「星嶺」という信徒会館なのです。能勢妙見山のホームページによると、この不思議な建造物は、1998年、世界的建築家高松伸氏の手によって設計されたのだそうです。そしてさらに、北極星信仰の起源とも言われる妙見大菩薩の降臨をイメージし、ガラスと木で構成された大変ユニークな建築となっています。「星...

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国内有数 『野間の大ケヤキ』・癒しの聖樹を見上げて!

古い神社に行けば、その多くに注連縄をめぐらせた杉の木などがあります。御神木ですね。御神木は、神様が天空や海の彼方から来臨する目印や依り代として、信仰上大変重要な役目があります。磐座と違って、四季折々に姿を変え、たくましく育つ様子に、人は畏敬の気持ちだけでなく、温もりと癒しを感じたように思います。そんな御神木のひとつが、大阪府大阪府豊能郡能勢町野間稲地にそびえ立つ、「野間の大ケヤキ」です。交通の便は...

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妙見神社(岩城島)・瀬戸内海の島々を貫く弥生祭祀ラインの不思議

(昨日の続きです)昨日の記事は、伯方島の宝股山頂にある石神弥生遺跡と、生名島の立石山頂の磐座弥生遺跡を結ぶ直線上に、岩城島の妙見神社が位置しているという地図を示しました。岩城島・妙見神社のご神体、通称「妙見メンヒル」とは?積善山の山頂に近い尾根筋に、巨大な岩が三本立っているような遠景です。この、プレハブ造りの拝殿?に入ってみました。すると、ここが岩窟信仰であることが分かります。案内板にはこう書かれて...

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宝股山・しまなみ海道の不可解な古代遺跡

瀬戸内海にある伯方島(愛媛県)は、しまなみ海道沿いの穏やかな島です。その島の中央部にある、三角形の美しい山が、本日紹介する宝股山。山頂部に立つ、下の説明版を読めば、その歴史的重要性がわかっていただけると思います。弥生時代に興隆を極めた古代巨石信仰の御神体山(弥生系高地性祭祀遺跡)と書かれています。「この山を見ずして日本の古代信仰を語るな!」と言うくらい、日本の古代信仰・巨石信仰を代表する重要な所です。...

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朝熊山の金剛證寺・伊勢の鬼門を守る霊山

伊勢市朝熊町、朝熊(あさま)山頂にある金剛證寺(こんごうしょうじ)は、昔から伊勢神宮の鬼門を守る寺として「神宮の奥之院」ともいわれています。「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」と伊勢音頭の俗謡にも唄われ、参宮する人々は金剛證寺にも参詣するのが常でした。天長二年(825)弘法大師空海が真言密教の根本道場を建て、本尊に福威知満虚空蔵菩薩を祀って勝峰山兜率院金剛證寺と称しました。弘法大師空海はここで...

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大馬神社と花の窟神社・おぞましく危険な仮説を立てました!

9月26日の記事で、大馬神社を紹介しました。(大馬神社・埋められた鬼の首と巨大な自然石狛犬)『鬼ヶ城』の鬼が坂上田村麻呂に退治され、その鬼の首を地中に埋めます。その上に社を建て、当時の熊野国総鎮守としたのが、この大馬神社とされています。これが鬼ヶ城です。鬼の首の上に神社とは、さぞかし強い崇りや怨霊が懸念されたのでしょうね。下は大馬神社。また大馬神社に狛犬はなく、はるか離れた海岸の獅子岩が、昔から大馬...

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不動瀧御社・笠置山に秘められた滝と渓谷

岐阜県恵那市中野方町、県道68号沿いに農産物直売所があります。そこから道路を挟んだ斜め前に鳥居が建っていて、そこが本日紹介する不動滝の入り口です。谷川に沿って、静かな参道を登ります。まず目に入ったのは、巨石とその陰の石仏です。頭上に青い橋が見えます。さらに谷川を遡ります。しばらく歩くと、谷に面した一連の建物と、滝が現れました。意外に大きい建物です。人の気配はありませんが、お籠りや滝修行にはそこそこの...

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瀬戸市の秘境『岩屋堂』・奇怪なドルメン風巨石

愛知県瀬戸市岩屋町、瀬戸市中央部の山林を流れる鳥原川上流に、「瀬戸の秘境」とか「瀬戸の奥座敷」などと呼ばれる岩屋公園があります。谷川沿いの駐車場で降り、秋の紅葉や夏の天然プールで知られる公園から少し坂道を登ると、浄源寺奥の院とされる「岩屋堂」がありました。ここは、725年に名僧行基が草庵を結び、この岩窟内で三体の仏像を彫刻し、聖武天皇の病気平穏を祈願した霊跡です。アップで撮影します。えぐれて庇(ひさし...

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津島神社・赤い橋の絶景と謎めいた島

香川県三豊市三野町大見の津島神社では、沖の小島にある本殿へと続く、赤く美しい橋の絶景が見られます。まずはその様子をご覧ください。では説明していきます。まず、四国本土側にある、津島神社の社殿から。社殿の間から海へと進むと、橋があります。ところが、閉鎖されたこの橋を覗くと、床板がありません。外されて、渡れないようになっているのです。実は毎年8月初めの2日間だけ、お祭りで橋が架けられます。すると参拝客が...

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プロフィール

sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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