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記事一覧

『磐座紀行』と神体山 《シリーズその②》

藤本浩一さんは、神体山信仰に対しても鋭い感性を発揮しておられます。『磐座紀行』の表紙をめくると、まず三輪山のカラー写真があり、本文も「三輪山をめぐる神々の座」の章から始まります。さらに「はじめに」という前書きには、神体山と磐座の関係概念図が示されていました。そしてその図は意外な場所にもあったのです。下は、浜松市北区引佐町井伊谷の渭伊神社と天白磐座遺跡です。ここには、こんな説明図が掲げられています。...

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鎌倉神社(雲南市)・その神体山は驚きの存在感でした!

この山をご覧ください。神社信仰の歴史について興味のある方なら、おそらく「えっ、何あの山、ずごい!」と叫んでしまうような、見事な神体山についての記事です。 ★ここは、島根県雲南市大東町上久野に鎮座する鎌倉神社です。鳥居あるいは本殿の上に、山の頂上部が少し見えています。(赤い矢印)神体山のパターンですね。その神体山が、よく見える場所から眺めます。見事なカンナビ型の三角形で、巨大な岩盤(磐座)が目立ちま...

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お寺の神体山って、何それ?

日本の伝統的神社信仰を象徴するものとして、鳥居や本殿の背後に神体山がそびえる景観があります。これは、その起源が縄文時代までさかのぼる可能性があります。例えば、約5000年前の縄文遺跡である、長野県の平出遺跡。こちらは約4000年前、岩手県の湯舟沢遺跡。ところが、お寺にもまた同じ景観があるのです。これは、岡山県玉野市の広昌山 観音寺。ホームページにはこう書かれています。 本堂裏の天狗山には、古来より玉野...

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恵那峡の紅岩と古代文字

岐阜県中津川市の恵那峡。そこから見えるのが、何とも不思議な色の紅岩です。よく見ると、背後の山はきれいな三角形です。つまり、神宿る神体山に、巨大な朱の磐座が鎮座すると考えることもできます。もしそうなら、山麓にも神社仏閣や巨大な辺津磐座があるはず。はたして山麓には、何があるのでしょう? ☆紅岩の下方には、天佑山大洞院と天佑稲荷がありました。恵那市観光協会の観光案内にはこう書かれています。天佑山大洞院 ...

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五斗長垣内遺跡と神体山・「鉄は国家なり」

一見何でもない景色のように見えますが、日本の古代信仰上の大きな謎を秘めた写真がこれです。こちらの図と同じ様式だと思います。以前にも紹介していますが、上の図は井上香都羅氏が書かれた「古代遺跡と神山紀行」に載せられたものです。井上香都羅氏は、日本国内だけでも縄文・旧石器遺跡500ヶ所を実地調査され、古代遺跡の正面には必ず形の良い神体山があることに気づかれました。その典型的な様式のひとつが、神体山の左右に...

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プロフィール

sazanamijiro

Author:sazanamijiro
古代史マニアですが、特に自然神道期の多様な信仰遺跡に魅せられています。

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